遺伝資源の保護とバイオパイラシー

 今、世界で多くの生物が絶滅に瀕している。野生動植物だけではない。かつて栽培していた品種が消えてしまう。特に先進国ではその消失が激しく、かつて地域毎に異なる品種が農家によって維持されていたものが商業的な種子に代わっていく中で失われていっている。
 生物多様性を確保することの重要性は1992年のリオデジャネイロ環境開発会議でもその後の生物多様性会議でも確認され、それは生物多様性条約に結実し、名古屋議定書も作られたことは記憶に新しい。FAOは食料及び農業のための植物遺伝資源に関する国際条約を2001年に作り、農家が農業生物多様性を守る担い手であることを確認している。 “遺伝資源の保護とバイオパイラシー” の続きを読む