フード・デモクラシーと日本

 日本は本当にどうにかなってしまいそう。頭が混乱する。こんな時、外の動きを見ることで落ち着きを取り戻せるかもしれない。
 MST(Movimentos dos Trabalhadores Rurais Sem Terra、直訳すると土地なし地方労働者運動、土地なし農業労働者運動)はブラジルが軍事独裁政権が終わろうとする1984年頃結成され、農地改革を求めて、農業労働者を組織して、活動してきた運動団体。その運動が辿ってきた道、論争は興味に尽きないものがある。 “フード・デモクラシーと日本” の続きを読む

遺伝子組み換えユーカリ反対国際署名

「緑の砂漠」という言葉がある。ブラジルではユーカリの植林をそのように呼ぶ。本来、世界でもっとも生物多様性に富む自然にユーカリ大規模植林を持ち込むとそこで生きられる生物の種類や数が激減する。そして水も奪われ、その地域で生きられる人の数も減少し、外見だけは緑だが、その現実は砂漠以外の何ものでもない、というものなのだ。 “遺伝子組み換えユーカリ反対国際署名” の続きを読む

アイウトン・クレナッキ『世界の終わりを先延ばしするためのアイディア』

 とても大事な本が出た。アイウトン・クレナッキ『世界の終わりを先延ばしするためのアイディア』国安真奈訳(中央公論社)(1)
 タイトルそのものの本だと思う。今、多重の同時危機が世界を襲う中、まさにこのアイデアが生かせるかに私たちの未来がかかっている。でも、ノウハウ本ではない。彼の語る短いエッセイを受け止めて、我が物にできるかどうかにかかっている。
 アイウトンはブラジルの先住民族クレナッキのリーダーだ。 “アイウトン・クレナッキ『世界の終わりを先延ばしするためのアイディア』” の続きを読む

アマゾン破壊を資金的に支えているのは日本人の年金!

 アマゾンが焼かれている映像に心を痛めている人は多いと思う。あの大規模な破壊の背後にはアマゾン森林を燃やしてそこを牧草地に、場合によっては家畜の餌にする大豆栽培畑にしようとする勢力がいる。でもそれには金がかかる。それに投資しなければ破壊は進まない。
 でも、その資金が日本の年金から出ているとブラジルのNGOが告発している。日本の年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)から膨大な投資がJBSに向かっている。JBSはブラジルの企業だが、今や世界最大の食肉企業であり、これまでもアマゾン破壊への関与で世界から大きな非難を受けてきた。その企業にわれわれの年金がつぎ込まれ、われわれの老後はアマゾン破壊から上がった利益で支えられるのか? “アマゾン破壊を資金的に支えているのは日本人の年金!” の続きを読む

アマゾン・セラード破壊に加担する菅政権

 怒りを通り越して、我を失いそうになる。茂木外務大臣、南米訪問。この時期に何のための訪問なのか? 新型コロナウイルスの蔓延で死者が20万人を越しているブラジルで何を話してきたのか?
 今、ブラジルの極右ボルソナロ政権によってアマゾン破壊、先住民族のジェノサイドが進んでいると国際社会が警鐘を鳴らし、それゆえEUと南米共通市場メルコスールとの自由貿易協定も止まっている。アマゾン破壊に抗議して、ノルウェーやドイツはブラジルへの政府援助を止めた(1)。 “アマゾン・セラード破壊に加担する菅政権” の続きを読む

ブラジルで緊急ベーシックインカム。転機を迎える世界

 少し前にブラジルのボルソナロ大統領が演説。
 これまで貧困層への支援や公共医療への削減ばかりを狙っていた大統領。ウイルス感染に対する閉鎖・外出規制を指示する州知事を非難して、ブラジル市民をさらに危険に曝してきた大統領。市民は毎日のように彼に対して抗議活動を繰り返してきた。それが突然、ころっと変わって、「私は就任以来、ずっと人びとの支援のためにやってきた」とばかりに、感染対策医療を充実させ、ボルサ・ファミリア(貧困層の家族支援計画)や今回の緊急ベーシックインカム(*)などを行うと堂々と演説。 “ブラジルで緊急ベーシックインカム。転機を迎える世界” の続きを読む

アマゾン・セラード・先住民族への暴力を止めよ。事業は中止に

 アマゾンの破壊と先住民族への暴力が止まらない。法定アマゾン領域(アマゾン森林がカバーする地域で、ブラジル政府が定める領域)の東端、12月13日、マラニョン州で先住民族グアジャジャラの15歳の少年が殺害された(1)。11月1日に森林の違法伐採に対する抗議活動を行っていた同じグアジャジャラの若いリーダーが殺された(2)。11月7日には木材の違法伐採するグループが先住民族を待ち伏せし、銃撃して、2人が死亡、2人が負傷。わずか1月半のうちに4人も殺されたことになる。 “アマゾン・セラード・先住民族への暴力を止めよ。事業は中止に” の続きを読む