日本のタネのあり方を変えてしまう法案が国会に

 今国会で日本のタネのあり方を大きく変えてしまう法制度改革が行われてしまう、ということを書いてきました。そして18日に自民党の部会で国会に上程する法案が承認されたことが報道され、その法案の名前が「重要品種の育種及びその種苗の生産の振興に関する法律案(育苗法)」と「種苗法の一部を改正する法律案」であることがわかりました¹。まだ法案の中身は公開されていませんが、今回、明らかになった情報からその問題について考えてみます。 “日本のタネのあり方を変えてしまう法案が国会に” の続きを読む

勝算のない量子ビーム育種技術の国策化

 重イオンビームによって遺伝子の一部を欠損させた「コシヒカリ環1号」、そしてその「コシヒカリ環1号」から作られた「あきたこまちR」の問題について、この2年間近くにわたり、指摘してきました。なぜ、この問題にこだわらざるをえないかというと、遺伝子を破壊することで「品種改良」だというのが大きな欺瞞でしかないということがまずあります。そして、今、日本政府がこの技術を日本の育種の基幹技術に据えて、民間企業も含めて、世界に売り出していこうとしている、その政策によって、日本の種苗の遺伝資源の将来が壊されてしまうこと、そしてさらに世界に影響を与えかねないという懸念があるからです。 “勝算のない量子ビーム育種技術の国策化” の続きを読む

有機基準の本家からダメだしされた重イオンビーム育種品種の有機農産物扱い

 日本の有機基準が農水省の恣意的な運用で曲げられようとしている。そのことに有機基準創始者団体から「待った」の声がかかった。なによりの朗報。
 それはIFOAM(国際有機農業運動連盟)からの公開書簡¹。IFOAMはそもそもこの世界各国の有機基準を作ることを提案し、各国の基準を作るもととなった有機基準の創始者団体。本部はドイツ。ドイツの国際理事会だけでなく、IFOAMアジアなど世界のIFOAM14団体が加わっているから、農水省の考えは世界から強烈なノーを突き付けられたことになる。 “有機基準の本家からダメだしされた重イオンビーム育種品種の有機農産物扱い” の続きを読む

米国の有機基準でも「あきたこまちR」はアウト

 今月開かれた米国の全米有機基準委員会(NOSB)での人為的突然変異品種(以下IM品種、IM=Induced Mutagenesis)をめぐる議論を読んだ。その議論は有機の原則を踏まえた内容になっていた。そこから読み取れたのはIM品種は排除するという意志だった。日本の農水省とは真逆である。 “米国の有機基準でも「あきたこまちR」はアウト” の続きを読む

「あきたこまちを守る会」県民集会(秋田県秋田市)

「あきたこまちを守る会」県民集会 6月28日に秋田市で開かれた『「あきたこまちを作り続けたい」「あきたこまちを食べ続けたい」人のための県民集会』はすばらしいものだった。
 いくつもの重要な問題が提起された。たとえば食味が違う。特に甘味、粘り、硬さの点で食味が違うという声が「あきたこまちR」を試食した人から多く聞かれた。でも、それ以上に気になるのはこの暑い夏に耐えられるか、ということだろう。
 重イオンビーム放射線で遺伝子を損なった「あきたこまちR」と「あきたこまち」とのはっきりとした違いは塩基1つだけ、4億分の1の違いとなればほとんど同じと考えるかもしれない。でも、塩基の中にもキーストーンとなる働きを持つ塩基もある。その塩基が欠損したために生命としての維持能力に深刻な問題が出ることもある。おそらくそんな実例として「あきたこまちR」は今後記憶されることになるのではないだろうか? “「あきたこまちを守る会」県民集会(秋田県秋田市)” の続きを読む

秋田県小坂町の「あきたこまち」から基準値越えるカドミウム検出

 秋田県の「あきたこまち」から基準値を上回るカドミウムが検出されたという報道が出た。基準値の0.4ppmに対して、最大0.87ppmというからかなり高い値ではある。
 もっとも、たまたまこうしたお米を食べたとしても直ちに健康被害に至るようなことは考えにくい。カドミウムは有害な重金属とされるが、まったく人体にないと筋無力症にもなってしまうという¹。つまりごく微量は必要であり、それを越えて蓄積されると問題を引き起こす。 “秋田県小坂町の「あきたこまち」から基準値越えるカドミウム検出” の続きを読む