ラウンドアップをめぐる動き

 モンサント(現バイエル)のモンサントが引き起こす健康被害、モンサント/バイエルは否定し続けてきたが、裁判の過程で、モンサント自身が被害が起こることを確認していたことが曝露され、初めてモンサントが裁判で負けた。その後をモンサントを買収したバイエルはなんとか勝てそうなケースだけ裁判に持ち込み、勝てそうにない10万件以上を和解によって110億ドルを支払うという行動に出ている。勝てそうと思った裁判でも、バイエルの負けは続いており、原告が和解に応じない件数も6万件を超している。 “ラウンドアップをめぐる動き” の続きを読む

参政党問題と有機農業・農薬批判をカルト化する言説

 農業や食の政策がずっと自動車産業を守るために犠牲にされ続けてきた日本で、次の参議院選挙ではその政策を変える候補に投票したいですね。しかも「令和の米騒動」と言われる事態が起きており、離農する農家が続出する状況ですからなおさらです。そんな中「参政党はいいよね」との声も聞こえてきます。確かに有機農業や食料自給率の向上を謳っています。でも、それは本当でしょうか? “参政党問題と有機農業・農薬批判をカルト化する言説” の続きを読む

ラウンドアップ(グリホサート)は複数の種類のがんをひきおこすとする研究が発表に

 モンサント(現バイエル)のラウンドアップ(主成分グリホサート)の発がん性をめぐり、新たな有力な研究成果が発表された¹。すでに2015年に国際がん研究機関(IARC)がグリホサートの発がん性についてグループ2Aの発がん性物質と分類して以来、大きな論争が繰り広げられてきたけれども、大きな影響を与えずにはいない重要な結果である。 “ラウンドアップ(グリホサート)は複数の種類のがんをひきおこすとする研究が発表に” の続きを読む

ラウンドアップ・グリホサートとバイエルの行方

モンサント(現バイエル)の農薬ラウンドアップ(主成分グリホサート)を抱えるバイエルはまさに断末魔の様相を示している。でも、日本では真逆、ラウンドアップ安定の大セール中(ニッポンすごい?!)。
 ラウンドアップに対する訴訟は増え続け、米国では訴訟件数は17万を越している。そのうち10万件超は和解に至っているが、その和解金は約110億ドル(約1.6兆円)に達しており、まだ和解していない訴訟も6万7000件、残っており、まだ増えつつある¹。
 米国内だけではない。カナダでも集団訴訟が進みつつある²。またEUでは、対象はグリホサートの再承認を認めた欧州委員会を市民団体が欧州裁判所に訴えた³。 “ラウンドアップ・グリホサートとバイエルの行方” の続きを読む

バイエルは21億ドル未満の敗訴:ラウンドアップ訴訟で株価ダウン

 3月22日、米国ジョージア州の裁判でバイエル(モンサントを買収)はモンサントの農薬ラウンドアップの使用によってがんになったと訴えた原告に21億ドル(約315億円)未満を支払うように命じられた¹。日本では農薬村からは「ラウンドアップ裁判でモンサント(現バイエル)は勝っている」という情報ばかりが流され、モンサント・バイエルが敗訴した情報はほとんど日本語では流れない。 “バイエルは21億ドル未満の敗訴:ラウンドアップ訴訟で株価ダウン” の続きを読む

大豆やトウモロコシも「ゲノム編集」? 動き出したバイエル

 「ゲノム編集」食品といっても流通しているのは世界でも日本のトマトと魚くらいだった。でもこれまで「ゲノム編集」作物流通の拡大にストップをかけてきたEUの動向によっては劇的に変わるかもしれない。米国で昨年いったん商品化された「ゲノム編集」からし菜が年末あるいは来年初頭に米国の市場に出る見込みだという警鐘が米国のNon-GMO Projectから届いた。問題はからし菜に留まらない。 “大豆やトウモロコシも「ゲノム編集」? 動き出したバイエル” の続きを読む

南ア最高裁、遺伝子組み換え作物への画期的判決

歴史的快挙:南ア最高裁はモンサント(現バイエル)が開発した干ばつ耐性遺伝子組み換えトウモロコシの許可に対するアフリカ生物多様性センター(ACB)の訴えを認め、許可を取り消した。それだけでなく、この判決は南ア政府が遺伝子組み換え食品を適切な健康や環境影響の評価なく認めていたことに問題を投げかけることになった。9年越しの裁判が決着した。 “南ア最高裁、遺伝子組み換え作物への画期的判決” の続きを読む