日本のタネのあり方を変えてしまう法案が国会に

 今国会で日本のタネのあり方を大きく変えてしまう法制度改革が行われてしまう、ということを書いてきました。そして18日に自民党の部会で国会に上程する法案が承認されたことが報道され、その法案の名前が「重要品種の育種及びその種苗の生産の振興に関する法律案(育苗法)」と「種苗法の一部を改正する法律案」であることがわかりました¹。まだ法案の中身は公開されていませんが、今回、明らかになった情報からその問題について考えてみます。 “日本のタネのあり方を変えてしまう法案が国会に” の続きを読む

大規模乾田直播は「ゲノム編集」稲を招く

 日本では「乾田直播こそ世界のスタンダードだ」と言っている人がいるけれども、調べれば調べるほど、それはとんでもない認識であることがわかってくる。大規模乾田直播は一言で言えば、蟻地獄。ラウンドアップ耐性遺伝子組み換えで起きた問題がとっても可愛く思えてしまうほど、それよりはるかに深刻な問題が北米、南米で起きていることに驚かざるをえない。 “大規模乾田直播は「ゲノム編集」稲を招く” の続きを読む

「ゲノム編集」が引き起こすもう一つの問題、「クロマチン疲労」

クロマチン疲労

 1950年代にDNAの二重鎖構造が発見されて、遺伝子の実態がわかった時、人類は熱狂した。生命の秘密がわかったと思ったからだ。生命の基盤となる遺伝子はあたかもロボットの部品のように受け止められ、その部品を組み合わせれば生命が作れると考えて、遺伝子工学が誕生した。
 しかし、実際の遺伝子はもっと精妙なものだった。ロボットの部品とは違って、他の遺伝子やノンコーディングDNAと有機的なネットワークを形成していることが最近の研究によって明らかになったからだ。そのネットワークの力で生命は環境の変化にも対応することができる。だからその一部だけ変えてしまえば、その影響はネットワーク全体に及んでしまう。でも、遺伝子工学は未だに70年前の幻想に執着し、遺伝子の改変による新品種の開発をやめようとしない。自然の進化に逆らい、遺伝子を改変し続ければ、改良どころか、生命の再生産、生態系にダメージを与えることは避けられないだろう。

 「ゲノム編集」企業にとっては困った知見が次から次へと明らかになってきているが、また新たな問題が発覚した。遺伝子レベルで想定通り、「ゲノム編集」できたとしても、その遺伝子は想定外の動きになってしまう、というのだ。その原因は「クロマチン疲労」と名付けられたものにある。 “「ゲノム編集」が引き起こすもう一つの問題、「クロマチン疲労」” の続きを読む

EUの3者協議、「ゲノム編集」生物規制緩和で合意

 EUの3者協議(欧州議会、欧州理事会、欧州委員会)で「ゲノム編集」生物の規制緩和に関して合意。先日書いたように、これまで「ゲノム編集」生物の表示や特許を「ゲノム編集」生物に認めないことなど強く主張してきた欧州議会が選挙での極右勢力の増加の結果、その姿勢を後退させたことが大きかった。まだ、最終的な投票はこれからで、さらにEUの方針を受け入れるか、各国政府での態度決定などいくつも段階はあるものの、規制緩和が突破される方向性が確実になった。 “EUの3者協議、「ゲノム編集」生物規制緩和で合意” の続きを読む

超加工食品への取り組みが世界で進行中

超加工食品問題に世界の注目が集まっている。日本でも、野菜が高い、時間がない。だから手っ取り早く食べられて比較的安価な超加工食品に手がいってしまう傾向は高まっているだろう。でも、超加工食品が健康や社会に与える影響は甚大だ。
 超加工食品は腎臓や肝臓への影響のみならず、死亡率、がん、精神疾患、呼吸器疾患、心血管疾患、消化器疾患、代謝疾患を含む32項目(71%)の健康指標との間に直接的な関連が認められると指摘する研究も発表されており¹、最近では認知機能の低下に関する研究も発表されている²。この問題への取り組みが一番進んでいる地域はラテンアメリカかもしれない。 “超加工食品への取り組みが世界で進行中” の続きを読む

「ゲノム編集」生物の検出方法がさらに精緻に

 「ゲノム編集された生物は自然界のものと区別することも検出することもできない。だから食品表示は課せない」と消費者庁は断言する。でも、それは本当に科学的な検証をした結果なのか? EUが委託した研究のダーウィン・プロジェクト(2024年1月〜2027年6月)は「ゲノム編集」食品の検出が可能であることを示している。 “「ゲノム編集」生物の検出方法がさらに精緻に” の続きを読む