米国で「ゲノム編集」豚、さらなる規制緩和の要求が

 初めての「ゲノム編集」豚を米国食品医薬品局(FDA)が受け付け、「ゲノム編集」豚肉の流通が始まろうとしている。そして、さらなる規制緩和の要求が!
 ワシントン州立大学が開発した「ゲノム編集」豚をFDAが受け付け、「ゲノム編集」豚の流通が始まる見込みとなった。しかし、開発者は規制が負担だと文句をつけている。さらなる規制緩和が必要とでも言うのだろうか? “米国で「ゲノム編集」豚、さらなる規制緩和の要求が” の続きを読む

放射線育種なしにカドミウム対策は可能?

 毎日「あきたこまち」をいただいています。とてもおいしいお米だと思います。しかし、これを放射線育種米に転換してしまう動きが進もうとしています。秋田県は2月24日県議会農林水産委員会で、「あきたこまち」をカドミウムをほとんど吸収しない新品種「あきたこまちR」に2025年以降、全面的に転換することを報告したと報道されています。でも、この報告では「あきたこまちR」が放射線照射によって作られた交配種であることは伝えていません(1)。「あきたこまち」は秋田県が作るお米の7割を超える主力品種です。 “放射線育種なしにカドミウム対策は可能?” の続きを読む

お酒の「ゲノム編集」パブリックコメント

 今度はお酒まで「ゲノム編集」かい? パブリックコメント「酒類分野におけるゲノム編集技術の利用により得られた生物の取扱いについて(案)」に対する意見募集(1)。
 なんで酒類限定で「ゲノム編集」生物についてのパブコメをするのか、理解に困った。すでに「ゲノム編集」生物については農水省、環境省、厚労省がすでに2019年10月に方針を決めてしまっている(国会では何も議論せずに省内の検討会だけで方針を決めてしまった)。それには麹や酵母などの微生物も含まれるだろう。酒だけでなく、味噌、醤油、パンなどの発酵食品もあるのになぜ酒だけ?  “お酒の「ゲノム編集」パブリックコメント” の続きを読む

栄養大崩壊:微量ミネラルを失う食、生態系の崩壊?

 現在、気候危機、生物絶滅危機などの多重危機が進行しており、その根本原因である食のシステムを変えることが必要だと言い続けているのだけど、この多重危機の根幹に栄養危機がある。
 2004年に米国農務省のデータから重要な研究が発表され、それ以降もそれを裏付ける研究が続いているのだけど、農作物からタンパク質、鉄・亜鉛・マンガン・マグネシウムなどの微量ミネラル、ビタミンBやCが1950年と1999年で比べると大幅に減っている、というのだ(1)。微量ミネラルは子どもが成育する上でなくてはならないもの。人だけでなく、家畜などにも大きな問題になる。
 こうした栄養飢餓は気が付きにくい。食べ物は栄養不足になっていても大きく育つからだ。炭水化物の量にはさほどの影響を与えないからとりあえずの大きさに作物は育ってしまう。そして、食べれば血糖値は上がるから人は満腹を感じる。だけど本当に必要な栄養は得られない。 “栄養大崩壊:微量ミネラルを失う食、生態系の崩壊?” の続きを読む

「放射線育種」は品種改良ではない

 放射線を照射して新品種を作ることが「放射線育種」とよばれているが、この言葉自体がイデオロギーの産物と言わなければならない。いつの間にか、放射線を当てることを「品種改良」と考えるようになってしまう。しかし、遺伝子操作は品種改良技術ではない。 “「放射線育種」は品種改良ではない” の続きを読む

お米のほとんどが放射線育種米に?

 放射線を照射して突然変異したお米、食べたいですか? 育てたいですか? ここ数年で日本のお米の多くが放射線かけて作った品種に代えられようとしています。
 あまりに重大な問題なので、2月末から慎重に情報収集してきました。2025年から少なくとも2つの県で主力品種が放射線育種米に切り替えられ、他の道府県でもその動きが進む可能性があります。 “お米のほとんどが放射線育種米に?” の続きを読む