今月開かれた米国の全米有機基準委員会(NOSB)での人為的突然変異品種(以下IM品種、IM=Induced Mutagenesis)をめぐる議論を読んだ。その議論は有機の原則を踏まえた内容になっていた。そこから読み取れたのはIM品種は排除するという意志だった。日本の農水省とは真逆である。 “米国の有機基準でも「あきたこまちR」はアウト” の続きを読む
EUは「ゲノム編集」生物規制方針を12月3日に撤廃に?
EUは「ゲノム編集」生物を遺伝子組み換え生物として規制する方針をこれまで採ってきた。しかし、12月3日、「ゲノム編集」技術(NGT、新ゲノム技術)が規制緩和されてしまう可能性が高まっている。 “EUは「ゲノム編集」生物規制方針を12月3日に撤廃に?” の続きを読む
超加工食品を知らせない日本の食品表示制度
超加工食品(Ultra-Processed Foods、UPF)といっても、日本ではピンとこないかもしれない。でもそのこと自体がやはり大問題。というのも、今や超加工食品とは健康に与える影響が甚大で規制するのが国際的な課題になっているからだ。でも、日本ではそんな動きがない。超加工食品なんて日本ではないなら問題にならないが、事態は逆。日本のカロリー摂取の約30〜50%がすでに超加工食品に置き換わっているという研究も出ている¹。この現状はまったく大問題。 “超加工食品を知らせない日本の食品表示制度” の続きを読む
超加工食品を規制するグローバルな取り組みを!
近年、気候危機問題は食が主要な要因であることはもう誰の目にも否定できなくなってきた。最近の国連の気候変動問題の国際会議COPではますます食が引き起こす気候変動に議論が向けられ、食のCOPと呼ばれるようになってきた。工業型農業とそれを利用した超加工食品が気候危機を加速している。それだけにそうした食の推進企業もロビー活動に力を割くようになった。COP30(第30回気候変動枠組条約締約国会議)にロビー活動団を送り込んだ巨大アグリビジネス企業の数は300社を超えて、過去最高を更新した¹。ネスレ、コカコーラ、PepsiCo、モンサントを買収したバイエル、化学肥料のYaraは積極的に動いている。高利潤を生む分野を守ろうということなのだろう。 “超加工食品を規制するグローバルな取り組みを!” の続きを読む
節水型乾田直播と重イオンビーム
節水型乾田直播について、雑草イネの発生とその対処として農薬耐性イネが導入されるリスクについて11月20日に書いたが、その与える影響はそれに留まらない。土壌の状態にも大きな変化が生まれてしまうことを指摘する研究がすでに出ている。 “節水型乾田直播と重イオンビーム” の続きを読む
節水型乾田直播が引き起こす大問題
米価の高騰が続く。この高騰をあたかもすぐに解決できるかのような栽培方法を今、マスコミが褒めそやし、政府が推進に躍起になっている。それが節水型乾田直播だ。でも、これを日本で大規模に拡大すれば、どんなことが起きるか、十分な検証をしているとは思えない。実際に節水型乾田直播は米国、南米ではかなり前から、そして近年は東南アジアや南アジアで始められている。その現実を検証すれば、日本で水田ができないところはともかく、水田を大規模に潰してまで進めるべきものではないことがはっきりする。 “節水型乾田直播が引き起こす大問題” の続きを読む
遺伝子組み換え食品は従来の食品と実質的に同等ではない
遺伝子組み換え食品は世界では避けられるようになり、一方、日本では逆に年ごとに無警戒になっている。遺伝子組み換え食品は従来の食品と同等だ、というモンサントの宣伝文句がそのまま世界の政策になってしまったが、科学者たちからはこの宣伝文句が偽りであるとの警告が発せられている。その警告が日本ではほとんど知られていないからだろうか? “遺伝子組み換え食品は従来の食品と実質的に同等ではない” の続きを読む
米国政府の遺伝子組み換え表示規則は違法との控訴審判決
すばらしい消費者・市民の勝利! 10月31日、米国連邦控訴裁判所、米国政府のデタラメな遺伝子組み換え食品表示規程を違法と判断。この判断が確定すれば日本の遺伝子組み換え表示にも大きな影響があるはず。
米国では全国で遺伝子組み換え食品への表示を求める運動が高まり、州レベルでまともな遺伝子組み換え食品表示法が成立し始めた(2014年バーモント州など)。それに対し、遺伝子組み換え推進側の企業ロビーは連邦政府レベルで州政府の制度を無効にさせるよう圧力をかけ、米国農務省(USDA)はQRコードで遺伝子組み換え原料などの有無を表示すれば食品には何も表示しなくていいというルールを2018年に作った。しかも遺伝子組み換えならぬBIOENGINEEREDという名称に変えている(これではこの言葉の意味を知っている人しかわからない)。そして食用油などは表示義務を免除している。これは消費者の知る権利を否定するものだとして、食品安全センター(Center for Food Safety)などの米国の市民団体や小売業団体が2020年にUSDAを提訴していた。
2022年にはQRコードだけで済ませるUSDAの規則は違法だという地方裁判所の判決が出ていたが、そうした製品が市場に残ることを免責していた。今回の控訴審ではこの救済策を違法であるとして、USDAに新たな規則の作り直しを命じた。 “米国政府の遺伝子組み換え表示規則は違法との控訴審判決” の続きを読む
