「種苗法改正」が前国会で進まなかったことで産経や日経をはじめとしたメディアが「改正は不可欠だ」「反対している人たちは勘違い」などと連日のように記事を流し続けている。議論なしで即日採決されると思っていた改正案が通らなかったことはよっぽど悔しかったのだろう。
その論調は種苗法改正は農家の経営に与える影響は無視できる、というようなものばかりで、種苗法改定がどんな文脈で出てきているか一切触れていない。そんな記事ばかり。これまで農家が種苗法を意識する必要はほとんどなかった。だから多くの方がいまだ、あまり問題と感じていない方たちが多いかもしれない。
でも、もしそのまま法が通ってしまって、10年後あるいは20年後になって、なんでこんなことになってしまったのか、と振り返った時に、2020年の種苗法改定がこんな変化をもたらしたんだよな、と総括されることになるかもしれない。でもそれではあまりに遅すぎる。 “世銀が描く世界の農業の民営化(企業による私物化)” の続きを読む