「遺伝」を超えてー継承と多様性のgen

言葉の問題は大きい。今回は「遺伝」という言葉。
 「遺伝する」というと日本語では親の影響が現れるという意味に取られるだろう。親からの継承というニュアンスになる。しかし、この言葉の元はgenだ。genはgenerate、生み出す、生成するという意味を持つ。地球に生まれた単純な生命はどんどん多様化し、新たな生命が生み出され、豊かになってきた。それを科学することが遺伝学(genetics)であり、それは親から子に継承されるものと同時の新たに親にないものを生み出すメカニズムを解き明かす、つまり継承と多様性というそれ自身、互いに矛盾し対立するような2つの方向を包含する学問である⁽¹⁾。 “「遺伝」を超えてー継承と多様性のgen” の続きを読む