いんやく りお『自分をえらんで生まれてきたよ』

自分をえらんで生まれてきたよ(表紙)息子の詩集が今日出版されることになった。

心臓と肺に障がいを持って生まれた息子、連れ合いの実家が集中治療室と化して、果てしない闘病生活、言葉の遅かった息子が話し始めた言葉は私たちの看護のつらさを癒してくれたが、産科医の先生を通じて他の親にも広がり、本として出版されることに。

ぼくは、病気を選んで、生まれてきた。希望をもって、生まれてきた。心を感じることで、勇気が出る。それがつまり、希望のことなんだ。

心は、神さまのかけらで、体は、地球のかけらだよ

すごい秘密に、気づいたよ。時間があるから、ものはある。時間があるから、光はある。ものは、ぜんぶ、時間でできている

神さまがくれたものは、たくさんある。
まず、心。気持ち。いのち。体。
それから、考える、頭。
ぼくは、神さまからのプレゼントなんだ。
だから、自分をたいせつにする。
自分をたいせつにすると、
地球へのおみやげに、なるんだよ。..

いんやく りお『自分をえらんで生まれてきたよ』 (サンマーク出版)立ち読みできます。

この本は震災の前に出版されるはずだった。大幅に遅れて、今になってしまった。

今回の詩集には載せていないが、原発事故が起きる一週間前から、息子は不思議なことを言っていた。一昨日は、「原発というよりウラン。地面の下で植物や石と静かに話していたのに、無理に引っ張ってきたから、怒って熱くなるのはあたりまえだ。謝らないとね。そして、食の安全とか命の大切さとか、教えてくれてありがとう、って拝むんだ」と言っていた。