息子の本、『自分をえらんで生まれてきたよ』がiPhoneやiPadで読める電子書籍になった、と聞いたのでさっそく買った。
といってもiPhoneもiPadも持っていないのだけど、古いiPod Touch(第2世代)がある。
古いiPod Touchは引き出しの奥に入ったままになっていた。それを持ち出して、さっそくApp Storeを立ち上げサンマーク for iPhone & iPadを検索してインストール(このソフトは無料でインストールできる)。
このサンマーク for iPhone & iPadを使って電子書籍を購入できる。今は新着本なので、新着順を押せばすぐに見つかる。あるいは検索で書名か「いんやく」で検索すればすぐに出てくる。『自分をえらんで生まれてきたよ』を選んで、購入のボタンを押してもいいけど、試し読みを押せば、最初の何ページかがダウンロードされて読めるようになる。その試し読みのページが終わると、購入ボタンがあるので、そこで押してもいい(2012年8月10日現在、ランキングでも1位なので今ならランキングでもすぐに見つかります)。
10MBを超すけど、すぐにダウンロード完了。但し書きにはiPadでの利用を勧めるとある。通常の電子書籍は文字ベースだから小さなiPhoneであっても適正な文字の大きさで表示されるけれども、この本は絵を生かしたレイアウトそのままを実現しているので、ページによっては文字がやや読みにくくなる。だけど、それでも指で拡大させれば問題なく読める。普通の電子書籍なら文字データの流し込みですんだろうけど、これは絵がいっぱいの本、それを生かす作業は手間がかかっていると思う。
ページの上の部分を触れれば、スライドのバーがあって、それを操作して、読む場所をいっきに変えたり、歯車のアイコンを押せば、目次を見たり、しおりを設定したり、検索したりできる。
紙の本の絵、色をそのままiPod Touchで見ることができた。実は紙の本の方も持っているのだけど、読むと汚れてしまうと思って、本を開けられないでいた。息子の詩は原稿の段階で読んではいたものの、デザインされた本として読むのはまた別の感動があった。
電子書籍には書籍の流通システムにはなかなかチャンスのない分野の主張を広げる可能性があるのではないか、と前から関心を持っていた。結局、Webページを作るのと同様のテキストファイルの処理なので、このへんは得意な分野でもある。無料で配布できるようにして簡単に寄付を寄せられるシステムと組み合わせれば、主張を広く伝えるようなメディアにしていけるのではないかなどと思って、そんなものを作ってみたいと思った。しかし機会のないまま、もう忘れかけていた。まさか息子の方が先に電子書籍を出すことになるとは思いもしなかった。
沖縄で暮らす息子にはそう会おうと思っても会うことはできないが、iPod Touchの電源をオンにしさえすればどこでも持ち歩ける電子書籍、色あせない本、とてもうれしい。