米国、バイオテクノロジー推進大統領令、軍事を含めた国家戦略

 生態系を守り、活用する社会を作るアグロエコロジーの未来か、それとも究極の遺伝子組み換え技術で生態系を無視するバイオエンジニアリングによる未来か、相反する2つの未来の激突となりそうだ。
 米国バイデン政権はバイオテクノロジーとバイオマニュファクチャリング・イニシアティブ(生物工学と生物製造イニシアティブ、NBBI)を14日に発表(1)。これは従来の遺伝子組み換え技術、「ゲノム編集」技術、合成生物学、細胞農業(培養肉)などを一括して規制をなくし、国家として推進しようとするものになっていくのではないだろうか?
 この戦略が与える影響は農林水産業だけに限らない。医療はもちろん、軍事にも関わってきそうだ。このNBBIで支出される予算は農務省が5億ドルなのに対して、国防省は12億ドルに上る(2)。軍事関連の方が大きい。 “米国、バイオテクノロジー推進大統領令、軍事を含めた国家戦略” の続きを読む