リオグランデドスル水害、ブラジルの食料危機に?

 リオグランデドスル州の被害は想像超えて、大きな問題になってしまいそうだ。大規模農業が盛んな地域だがセラード地域が輸出向けの大豆生産が多いのに対して、リオグランデドスル州ではブラジルの稲の7割を占め、それは国内向け。収穫が進んでいたものの、それは終わっておらず、国内の食料事情に大きな影響を与えそうだ。
 そして、この地域はアグロエコロジーによる米生産の半分を生産する地域。1万トンの有機米が失われた可能性がある。この有機米の多くはMST(土地なし農業労働者運動)に属する農民たちが作っている。もともと土地を持たない農業労働者が農地改革によって土地を得て、農薬も化学肥料も使わないアグロエコロジーによって生産を拡大してきた。そしてそのお米は都市部のホームレスにも提供されてきた。MSTはラテンアメリカ最大の有機米生産団体となっている。 “リオグランデドスル水害、ブラジルの食料危機に?” の続きを読む