食料危機をどう回避する? 乗り越える?

 食料危機に日本は明らかに脆弱すぎるのになぜ日本政府はこれまで抜本的な対策を取らなかったのか? 米国の食料戦略が日本政府の思考の前提となってしまっているからだ。飢えるかもしれないという事態に対して、政府官僚は「解決策は農産物輸出だ」などと平気で応える。民が飢えるのにどうして農産物輸出? なんでそんなに愚かなの? エリートなんでしょ? なぜそうなってしまうかというと、彼らが米国の農産物輸入が大前提というマインドコントロール状態だからだ。食料自給率を上げたら、輸入ができなくなってしまう。彼らは食料自給率を上げるポーズを見せるが、本音では御法度なのだ。だから「日本の農業の発展は輸出以外ない」という話になってしまう。
 でも、弱った日本の農業でなぜ輸出で稼げるの? そこで持ち出されるのが技術依存政策(しかも「ゲノム編集」などのバイオテクノロジー)になる。
 
 この輸出・技術依存政策は彼らの農業政策の柱である。でももちろん、輸出で儲かるのは一部の企業だけだ。しかも成功する確率は高くない。その利益のおこぼれは農家にはほとんど届かない。 “食料危機をどう回避する? 乗り越える?” の続きを読む