アルゼンチン、遺伝子組み換え大豆の農薬噴霧で居住不能になった町

アルゼンチンでは遺伝子組み換え大豆の耕作が急激に増加し、全農耕地の6割を超すほどの巨大なモノカルチャーとなっている。この大豆耕作に伴い、モンサントのラウンドアップなどの農薬が大量に使われるようになり、大きな健康被害と環境破壊を生み出している。その実態をTengaiというエクアドルの環境問題のニュースを扱う市民メディアがアルゼンチン医師のインタビューを通じて明らかにした。

このように深刻な健康被害、環境破壊をして作られる大豆はヨーロッパや日本を含むアジアの家畜の餌やバイオ燃料として輸出される。彼らの被害は日本のわれわれと無関係でなく、彼らの苦しみはやがて家畜の肉を通じてわれわれの体にも入ってくるかもしれない。その意味でも他人事ではない。

スペイン語の翻訳をしていただいたものを以下に掲載する。

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ブラジルと日本ー変わるべき関わり

過大評価と言われてしまうかもしれないが、日本はブラジルのあり方に大きな影響を与えたと考えよう。現在のブラジルでの市民生活の中で日本の影響は、少なくとも日本政府や企業の影響力は微々たるもので影響を与えているなどとはまったく感じられない。ブラジル社会で人目に付くのは日本企業ではなく韓国企業だし、貿易で存在感のあるのは中国だ。 “ブラジルと日本ー変わるべき関わり” の続きを読む

Rio+20は何であったか?

日本環境法律家連盟の『環境と正義』(2012 10/11)に寄稿させていただいた。環境と法律の専門家の人たちと人びとをつなぐ貴重な存在として、これまでも『環境と正義』にいろいろ学ばせていただいている。ぜひ購読会員になることをお勧めしたい。購読申し込み

寄稿文章のブログでの公開の許可をいただいたので、その文章をここに掲載する。貴重な機会を与えていただいたことに感謝したい。
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セラード開発プロジェクトとモザンビークのProSAVANA

セラード開発は日本では「奇跡の成功」などと言われる。確かに入植者を拒んできた厳しい自然に打ち勝って大規模農業を発展させたということは事実だし、この間の穀物生産高でその成果を図るのであれば、それは確かに成功だったと言えるだろう。
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セラード開発を問う

日本とブラジルの関係を考える時、セラード開発問題を避けて通ることはできない。セラードとはブラジルの中央部にあるサバンナ地帯だ。この地帯で日本政府は政府開発援助(ODA)を使って大規模な農業開発を行ってきた。

しかし、このセラード開発をめぐる問題は日本の中で十分伝わってきていない。そこでこの問題について簡単にまとめてみた。 “セラード開発を問う” の続きを読む

ブラジルの核事故被害者から福島への連帯メッセージ

6月のRio+20に平行して開かれたCúpula dos Povos(ピープルズ・サミット)でブラジルの反原発運動が準備した反核テントでAVCésioという1987年にブラジルのゴイアニアで起きたセシウム漏洩事故の犠牲者によって作られた団体の代表、オデッソン氏(Odesson Alves Ferreira)にお会いした。 “ブラジルの核事故被害者から福島への連帯メッセージ” の続きを読む

全国農民連合プロサバンナ事業に関する声明

現在、日本のJICA、ブラジル、モザンビークの3者によるモザンビークの大規模開発計画プロサバンナが進められている。しかしこの計画には大きな疑問が突きつけられている。モザンビークの農民連盟は以下のような声明を発表した。モザンビークやアフリカの開発問題に取り組む方々の手で翻訳されたので、そのまま紹介させていただく。
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