土壌改良材でカドミウム汚染対策

 重イオンビーム放射線育種米への転換を進める動機として、カドミウム汚染がある。カドミウム汚染対策は万策尽きて、重イオンビーム放射線育種品種に頼るしかない、ということなのか、調べていくと、そうではないことがわかる。海外での研究でも有機堆肥を活用することの有用性が確認されている。その実証研究が日本でも行われていて、土壌改良材を用いることで劇的に下がることがわかった。そして、その土壌改良材を用いた水田で作ったお米が食味コンクールで金賞を受賞した。うまくて安全、というのはこの上ないことではないか。しかも重イオンビーム放射線育種など使っていない。 “土壌改良材でカドミウム汚染対策” の続きを読む

「あきたこまちR」問題とは何か?

「あきたこまちR」「コシヒカリ環1号」などが全国に導入されようとしています。この動きにどんな問題があるのか、まとめて話してみました。1時間10分と長いですが、見ていただければ幸いです。

重イオンビーム放射線育種に関するよくある質問
https://v3.okseed.jp/ionbeam/faq
オンライン署名:わたしは、遺伝子を改変された「あきたこまちR」を食べたくありません!
https://act.okseed.jp/akitakomachir

有機認証は誰のもの?

 世界で気候変動が激しさを増し、生物絶滅も想定を超えたスピードで進んでいる。多重危機が同時進行する私たちの世界。この危機を作り出している主因の一つが工業型の食のシステム。この変革はこの危機を克服する上で避けて通れない。
 その一つの重要な指標になるのが有機認証である。有機認証というと、日本ではあまり注目されない。「いや、有機認証なんて不要」、そんな言葉も飛び交う。有機認証が工業型の食のシステムから食を守る上で大きな準拠枠となっていることはほとんど知られていないだろう。認証を取る上ではさまざまな問題もあって、取らない人もいる。認証を取るか取らないかはひとまず置こう。食を守る最後の砦として、有機認証をどう守るかを考えなければならないことをぜひ知ってほしい。 “有機認証は誰のもの?” の続きを読む

農水省:重イオンビーム放射線育種米を5割の都道府県に普及させる?

「あきたこまちR」の問題は秋田県だけの問題ではないと言い続けてきたけれども、農水省は2030年までに、なんと5割の都道府県にこの技術を普及させることを目標にする予算概算要求をしている¹。秋田県は先走りしただけで、政府が重イオンビーム放射線育種米を全国の主力品種にしようとしていることは明確だ。 “農水省:重イオンビーム放射線育種米を5割の都道府県に普及させる?” の続きを読む

米がない「食料危機」?

 何か音を立てて崩れている気がする。「米がない」。しかも生産量は十分あるのに。なぜ、そんな事態が起きたかということに関してはいくつも記事がでているので、それに付け加えようとは思わない。だけど、その記事には書かれない、問われるべきことがどうしてもまだあるので、そのことを書いておきたい。 “米がない「食料危機」?” の続きを読む

隠蔽手段としての「あきたこまちR」

 「あきたこまちR」の問題、その本質は隠蔽だ。国はカドミウム汚染問題を当初から隠蔽する方向で動いてきた。それに対してかつて、秋田県はその方向に反対し、独自に調査を公表していたりしていた。その秋田県がなぜ、国の先棒をかつぐように変わってしまったのか。 “隠蔽手段としての「あきたこまちR」” の続きを読む

重イオンビーム育種米で何が変わる?

 重イオンビーム放射線育種品種に変わると何が変わるのか。図にしてみた。オリジナルの「コシヒカリ」は特許許諾料はもちろん、品種許諾料も不要で自家採種ができるので有機農業にも適している。だけど、重イオンビーム育種の「コシヒカリ環1号」許諾を得た上で、特許料と品種許諾料を払わないと育てることができない。農水省は自家採種も不可だとしている。
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放射線育種米「あきたこまちR」への全量転換に関する秋田県議会への意見

 秋田県議会が8月21日まで11のテーマに関するパブリックコメントを求めています。そのテーマの1つが「あきたこまちR」への全量転換についてです。この問題についてはすでにいろいろ書いてきたように大きな問題があり、以下のコメントを送ることにしました。秋田県議会のパブリックコメントに関する情報は以下から得ることができます(手紙、ファックス、メール、Webフォームのどれでも送ることができます)。https://pref.akita.gsl-service.net/doc/2018050800035/

“放射線育種米「あきたこまちR」への全量転換に関する秋田県議会への意見” の続きを読む