遺伝子組み換えサーモン事業、破綻

 破産寸前状態が続いてきた遺伝子組み換えサーモンを作るAquaBounty社、ついに唯一残った事業所の閉鎖し、実質的にほとんどの従業員を数週間以内に削減、CEOの辞任を発表。米国とカナダ政府、さらにはPEI州政府の支援を受けながら、消費者が望まない遺伝子組み換えサーモンの事業は続かなかった。
 米国政府がつぎ込んだ公金、そしてPEI州政府からの150万ドルは泡と消えるのだろうか?

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三倍体は養殖に適していない、ノルウェー政府が10年の調査を発表

養殖魚に関するもう1つの情報、三倍体。
 三倍体は魚だけでなく、植物でもある。通常の場合は雌雄双方から1組ずつの2組の染色体をもらう2倍体が有性生殖をする生命の基本なのに、これを3組持ってしまうもの。減数分裂できないので、不妊になる。それを利用した「品種改良」も行われてきているが、この3倍体の養殖サーモンは健康などに問題があり、養殖に適さないとノルウェー政府の食料規制機関は報告を出した(1)。 “三倍体は養殖に適していない、ノルウェー政府が10年の調査を発表” の続きを読む

高島屋が「ゲノム編集」養殖魚をフェアで販売、どこがサステナブル?

高島屋よ、お前もか!
 拷問養殖と批判される「ゲノム編集」養殖魚を22世紀ふぐとして新宿高島屋が7月19日から25日まで開催される「EAT2023 BY TAKASHIMAYA 」と称するイベントで販売する。でも、その商品説明には「ゲノム編集」のゲの字もない。しかもそのイベントはサステナブルをうたったものなのだ。遺伝子を破壊して環境の変化に対応する能力に問題のある魚を温水プールで育てることのどこがサステナブルと言いうるのか、詭弁も甚だしい。
https://www.takashimaya.co.jp/shinjuku/eat2033/index.html
(地下1F シーズンイベントスクエアをクリック)
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やはり遺伝子操作食品に未来はない その1:遺伝子組み換えサーモン

 遺伝子組み換えサーモン(鮭)をめぐり、再び大激論が米国で交わされている。このGMサーモンは2015年に米国食品医薬品局(FDA)が承認したが、その安全性や養殖方法などに大きな問題が指摘され、訴訟も起こされ、2020年にFDAの再評価を命じる判決が出て、その再評価が11月に提出され、パブリックコメントを受けて、公聴会が12月15日にオンラインで開かれた(1)。
 
 この遺伝子組み換えサーモンは2種類の他の魚の遺伝子を組み込むことで、本来、夏の間しか成長しないサーモンを年中育つようにして、半分の期間で倍以上に育つように遺伝子操作されている。しかし、サーモンの内臓がその成長に耐えられず、胃が破裂するなど異常を来した個体が多く、死ぬ確率も高いという。その安全性やその養殖の環境に与える影響についても疑問符が付けられている。 “やはり遺伝子操作食品に未来はない その1:遺伝子組み換えサーモン” の続きを読む