高島屋が「ゲノム編集」養殖魚をフェアで販売、どこがサステナブル?

高島屋よ、お前もか!
 拷問養殖と批判される「ゲノム編集」養殖魚を22世紀ふぐとして新宿高島屋が7月19日から25日まで開催される「EAT2023 BY TAKASHIMAYA 」と称するイベントで販売する。でも、その商品説明には「ゲノム編集」のゲの字もない。しかもそのイベントはサステナブルをうたったものなのだ。遺伝子を破壊して環境の変化に対応する能力に問題のある魚を温水プールで育てることのどこがサステナブルと言いうるのか、詭弁も甚だしい。
https://www.takashimaya.co.jp/shinjuku/eat2033/index.html
(地下1F シーズンイベントスクエアをクリック)

  基本的な事実を確認しておくと、このトラフグはレプチン受容体の遺伝子が破壊されている。レプチンは満腹を感じると食欲を抑える機能がある。この遺伝子が破壊されたトラフグは食欲が抑えられないので、食べ続け、短期間に巨大化する(最大1.9倍)とされているが、それは実際には不健康な太り方をしているわけで、血糖値に問題が出ていたり、肝臓に障害が出ている可能性がある。いわば病気の魚を作り出す方法と言わざるを得ない。このような育て方は拷問養殖であるとして批判されている。
 実際にレプチン受容体の遺伝子を破壊すると、水温の変化に応じて心拍を増加させるなどの機能にも影響が及んでしまうため、このトラフグは環境の変化に弱くなる。だからIT装置によって一定の温度に保たなければならない。発達異常などで生産性が激減する可能性も考えられる。どこが未来の食なのか?
 
 値段にも注目してほしい。1セットで12,980円。大した量がないのにこの値段。特許料を遺伝子組み換え企業に支払って、しかも金のかかる養殖ユニットで育てるのだから、今後も安くはできないだろう。こんな魚が将来の食料危機に役に立つなんてなんという詭弁だろうか。
 
 こんなひどい食を「22世紀ふぐ」として高島屋がそのブランドイメージで売ることで消費者の中に「ゲノム編集」食品の市民権を得ようということだろう。高島屋の説明には単なる改良技術としてしか書かれておらず、「ゲノム編集」については触れていない。
 
 デタラメなサステナブルを売りつける。こんなことが許されるだろうか? 高島屋に一言を送ろう。
 
・高島屋は拷問養殖として批判されている「ゲノム編集」養殖魚を売ることに関して、企業倫理としてどう考えるのか?
・なぜ、フェアでの説明で「ゲノム編集」を単なる「改良技術」としたのか? 「ゲノム編集」食品に対する表示を求める市民の声を高島屋はどう受け止めるのか?
・このようなフェアを開催することで、批判ある食品をサステナブルなどと称して売ることに大きな疑問を感じるが、環境の変化に耐えられない魚を温水プールで育てることのどこがサステナブルと言いうるのか、その論拠を問う。高島屋の考えるサステナブルはそんなものも含まれるのか?
 
 まだまだあると思いますが、みなさんの疑問を高島屋にぶつけましょう!
 
 新宿高島屋の電話番号は03-5361-1111、あるいはメッセージフォーム
https://www.takashimaya.co.jp/contact/shinjuku/

追記:Facebookでの投稿にコメントいただき、電話後、「※ゲノム編集技術を応用して生産された商品です。」という表現が最後に加わったことを知りました。この点は、高島屋を評価できます。だけど、これだけ批判がある食をサステナブルと呼んでいることは変わっていません。そこが変わらない限りはやはり喜べません。

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