種苗セクターの衰退と日本の種苗政策

日本種苗協会メンバー数推移 昨日公開した『日本の種苗政策と UPOV−種子法廃止・種苗法改正、「ゲノム編集」から重イオンビーム放射線育種まで』では現在の日本政府の種苗政策がこの20数年一貫して日本の種苗セクターを衰えさせたさまを描いた。
 いくつもその状況を語る数字はあるのだけど、今日紹介するのはその一つ。日本種苗協会に登録されているメンバー数の推移¹。
 種子法廃止も種苗法改正も民間企業のためであったのなら、少しはこの数も回復してもいいようなものだけれども、減り続けている。 “種苗セクターの衰退と日本の種苗政策” の続きを読む

『日本の種苗政策とUPOV』について

 種子法廃止って何だったの? 種苗法改正はどうして行われたの? なんで野菜のタネはほとんど輸入なの? なぜ在来種が危機的なのに支援がないの? 「ゲノム編集」食品は農業をどう変えてしまうの? 来年から始められる重イオンビーム放射線育種米はどんな変化を日本の食にもたらす可能性があるの? 日本政府がモンサント法を他の国に押しつけているって本当? なんで報道されないの? ばらばらの問題としてではなく、まとめて点と点をつなげて考えると、そこにどうしていくべきか、大きな課題が浮かび上がってきます。 “『日本の種苗政策とUPOV』について” の続きを読む

UPOV条約で危うくなった日本の種苗

 種子法廃止や種苗法改正は農家以外の多くの方の関心も引きつけたと思います。でも、実はこの動きにはUPOV(ユポフ)条約という国際条約が関わっていることはまだあまり知られていないかもしれません。しかし、このUPOV条約というのは大きな問題を持つ条約で、この条約による影響を日本も大きく受けているのが現実なのです。そこで8月8日にOKシードプロジェクトが日本消費者連盟、家族農林漁業プラットフォーム・ジャパン(FFPJ)、農民運動全国連合会と共催でこの問題に関する学習会が開催されました。そこでの印鑰の発表を少し補強してまとめたのが以下の記事です。長くなってしまったので、印刷版のPDFファイルもアップしました。
 動画でも公開されています。末尾にそのURLを掲げます。 “UPOV条約で危うくなった日本の種苗” の続きを読む