日本で、そして世界で種子の権利が多国籍企業に奪われようとしている。特に市場に頼らない自給自足的な農業が多くを占めるアフリカにとってはそれは多くの農民たちの命を左右しかねない巨大な問題である。新たな植民地主義として批判が高まる。一方で、どういう戦略で人びとの食の権利を守っていくか、真剣な議論も世界で行われている。その議論は日本の中で種子を守る人びとにとっても耳を傾けるべきものだろう。 “アフリカでの種子の権利を守る闘い” の続きを読む
種苗法が改悪される?
自民党は参議院選挙に向け、種苗法改正を公約に入れることを検討! 参院選後に自家採種禁止の種苗法改悪案が国会に出てくる可能性が極めて高くなった。 “種苗法が改悪される?” の続きを読む
アルゼンチンでのモンサント法案との闘い
植物は土壌微生物との共生関係を作り出し、自身が成長するだけでなく、多様な生命の生きられる環境を作り出す。しかし、第2次世界大戦で莫大な量が作られた爆弾の原料である窒素化合物が戦後、化学肥料として世界の農地にばらまかれていく。その延長線上に遺伝子組み換え農業が出てくる。そして、遺伝子組み換え企業は世界の種子市場の独占をめざし、今やわずか4社が世界の種子市場の7割を独占するに至る。 “アルゼンチンでのモンサント法案との闘い” の続きを読む
チリでのTPP・モンサント法案との闘い
チリ下院がTPP11参加を承認、しかし、市民はこれを憲法違反として訴訟へ。
4月22日、チリ下院は賛成77、反対68でTPP11参加を承認。この後、上院での審議になるが、上院は下院以上に保守的であり、チリのTPP11参加がほぼ確定的となったとみざるをえないのだろう。(1) “チリでのTPP・モンサント法案との闘い” の続きを読む
種苗法があぶない
種子法廃止問題についてはかなり注目が集まっているが、もう1つの法律、種苗法が大幅に改悪されつつあることにも注目する必要がある。なぜなら、この2つは1セットで見る必要があるからだ。この2つに共通するのは人びとの共有財産としての地域の種子を制限し、民間企業の利益を優先するという方向と言える。
種苗法改悪の方法は2つある。1つは法を変えずに運用を変える方法であり、もう1つがずばり法そのものを変える方法。前者は種子法廃止が決定された2017年以降、急ピッチで進んでいる。 “種苗法があぶない” の続きを読む
アジアの農家の種子の権利を奪う日本政府
種子法が廃止されたことに対してはようやく批判が集まるようになったが、一方で、日本政府はアジア各国政府から農民の種子の権利を奪う圧力をかけ続けている。こちらの方はほとんど注目されていないのではないか? 国内で権利が奪われると抗議するけど、国外で同じことを日本政府がやることはスルーしてしまうとなれば結局、このグローバリゼーションの時代、国内の権利だって守れはしないので、しっかりアジアの人びとといっしょにこの動きを止めなければならない。 “アジアの農家の種子の権利を奪う日本政府” の続きを読む
農水省、自家採種原則禁止への転換について
日本農業新聞が5月15日に農水省が自家採種を原則として禁止することを検討し、種苗法改正も視野に入れるという記事を掲載し、大きな反響を呼んだ。この問題に関して本日、参議院議員会館で農水省の担当官を招いて院内集会が開かれた。
この問題をどう考えればいいのか、整理してみたい。 “農水省、自家採種原則禁止への転換について” の続きを読む
南アフリカの農家の種子が奪われる。参加型育種による対抗
南アフリカ、お前もか、という感じだが、南アフリカ議会で、農民の種子を奪う法律の改悪が進んでいる。育種権法と植物改良法の2つの改訂により、農民が歴史的に持ってきた権利、種子を保存し、他の農家と交換し、販売する権利が奪われるとして、アフリカ生物多様性センター(African Centre for Biodiversity、ACB)が法改悪に反対声明を上げた。 “南アフリカの農家の種子が奪われる。参加型育種による対抗” の続きを読む