農薬の空中散布や労働者へのひどい扱いでさんざん問題視されてきた住友商事のスミフル、労働者が日本に告発に来て、記者会見をするというその同じ時間に、なんと住友商事はスミフルの株を売却するという発表を行った。なんという無責任な行動か?
スミフルは「甘熟王」などのブランド名で知られ、多くの日本の消費者が知らない間に買っている。でも、そのバナナが作られているミンダナオの地ではずっと長く、不当なスミフルに対する闘いが繰り広げられてきた。
2013年末以来、今回の問題に関して、僕自身、取り組むための活動をしてきたのだけれども、そのかいもあって、ようやく日本でもキャンペーンが立ち上がり、住友商事が責任を取らなければならない状況ができたと思ったら、責任取らずにとんずらしようとしている。ありえない! 年間15億円も利益を1年で上げたのに労働者には不払いのまま逃げる。しかもその売却先はソーントン・ベンチャーという企業なのだが、この企業、タックスヘイブンのモーリシャスに本社を置いた企業。果たしてその実態はどんな企業なのかもわからない。責任のとり方としてこれ以下のものはない。
日経新聞の記事によると、完全子会社のファイフスに集中するというが、このファイフスもスミフルと同様に中米ホンジュラスの労働者の権利を無視した企業で世界から非難が集まり、スーパーCostcoも不売を宣言するに至っている。こちらも労働者を日本に呼べば、住友商事はどこかに転売してとんずらするのだろうか?
日本に来日したスミフルの労働者は「スミフルのバナナは労働者の血に染まっている」と告発した。
住友商事の無責任を許してはならない。
Japan’s Sumitomo under fire over labor dispute in Philippines