Kindle

Kindleを買った。本を買わない/買えない人間がなんで買うのかと聞かれるかもしれない。本は図書館で借りられるものだけ読み、借りられないものはあきらめる、あるいは例外的に購入するという生活をしていて、それは当面変わらないと思う(ただKindleによって置く場所がないから買わない、という買わない理由は少しは減ったかもしれない)。

Kindleは電子書籍を買うための端末としてではなく、電子書籍を作るためのデバッグ(見え方をチェック)する端末として、そして、大量にあるPDFのマニュアル類を読むリーダーとして買うことに決めた。

これまでの日本の出版流通の仕組みが市民社会のニーズから大きくはずれていたこと、電子書籍でその制限を突破する可能性はなくはないと考えており、その試みはぜひしたいものだと大いに思っている。これはいつかもっと書きたいと思っている。

実際にKindleを手にしてみた最初の感想。やや表層なレベル。
1,インターフェースは想像以上にわかりにくく、操作もスムーズではない。改良の余地は大いにある感じだ。
2,肝心の画面の見え方だが、思った以上にコントラストは低い。以前よりも大幅に改良ということで期待していたけど、やや残念。
3,字体が細かい字でやや読みにくい。
4,PCやiPod touchのバックライトの液晶に比べると目が疲れずにじっくり長い時間読むことが可能。

全体的な暫定評価をしておくと、これはかなりの画期的な製品だと思う。

特に
1,電源消費がきわめて小さい。表示には電気を使わず、書き換えの時だけ使うという仕様はエネルギーを浪費したくないものが落ち着いて読書するのにとても適している。
2,膨大なPDFマニュアル類、印刷しても紙の無駄になってしまうが、Kindleの出現で、検索して必要な部分だけ画面で読むことができ、これでマニュアル類の印刷は不要になりそう。完全なペーパーレスは無理としてもかなり紙の消費を減らせる。

個人的にはこの2つの点は気に入っている。

しかし、このKindleもまた米国企業の利益の源泉となるものであって、その船に乗らなければならないということに躊躇を感じないということはない。まぁAmazonから電子書籍をばんばん買うことはないのだから儲けさせないとは思うが。

Amazonから買ったものではないものをPCから簡単にコピーしてじっくり読むことができる。当面はそんなPDFリーダーとして使うことになりそうだ。

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