「永遠の化学物質」PFASが農地を汚染する。そして地下水、食も。
自然では分解することのない合成化学物質PFAS、耐熱、耐水、汚れ防止などのためにさまざまな製品に使われるが、人体には有害でがん、甲状腺異常、肝臓障害、出生異常、免疫抑制など広範な健康被害の可能性がある。米軍基地がその汚染源となっているが、工場から排出されている可能性もある。
しかし、基地も工場もない農村がこのPFASに汚染される。その原因は肥料として用いられる下水汚泥。つまり工場排水などでPFASに汚染された水が下水に流れ込む。下水処理場の処理で水は浄化されるが、汚泥の中にPFASは残留する。その汚泥が肥料として使われている。米国の市民団体EWGは米国の農地2000万エーカーがPFASに汚染されていると推定されると4月に発表した(1)。2000万エーカーは約800万ヘクタール、日本の全農地の倍近い農地がPFASに汚染されてしまったことになる。汚染された農地では地下水も汚染され、閉鎖を余儀なくされた農場も出ている。 “「永遠の化学物質」PFASが農地を汚染する” の続きを読む
みどりの食料システム戦略のパブコメスタート
「みどりの食料システム戦略」を支える環境と調和のとれた食料システムの確立のための環境負荷低減事業活動の促進等に関する法律の成立を受け、その施行規則などに関するパブリックコメントが始まった。締め切りは5月31日。 “みどりの食料システム戦略のパブコメスタート” の続きを読む
「みどりの食料システム戦略」の根本問題:タネと有機認証
2050年までに有機農業を現在の50倍にする目標を立てた「みどりの食料システム戦略」。有機農業の拡大自身は必要な方向であることは間違いないのだけど、肝心の政策が伴っていない。
なぜ、今、世界で20年間に有機農家の数が15倍以上に拡大しているのか? それを支えた政策は何か、なぜ、日本は有機農業のパイオニアの国の一つだったのに、今は100位前後に沈んだのか、何が問題なのか、それをどう変えるか、それが問われると思うのだけど、その分析がゼロ。 “「みどりの食料システム戦略」の根本問題:タネと有機認証” の続きを読む
国会での追及:みどりの食料システム戦略
昨日、参議院地方創生及び消費者問題に関する特別委員会でのやり取り、今後に関わることがあると思うので、メモしておきます(正確な文字起こしではありません、ビデオでお確かめを)。
質疑に立ったのは川田龍平参議院議員。 “国会での追及:みどりの食料システム戦略” の続きを読む
みどりの食料システム戦略:パブリックコメント
あれこれ書いていながら僕自身はまだパブコメ送っていません。パブコメをめぐってどんな問題があるのか探ることを優先してきました。実際に送るコメントは相手に影響を与え、採用を考えてもらえる必要があり、書き方は難しいですね。模範的な書き方にはならないですが、僕なりに書いてみました。そして送りました。 “みどりの食料システム戦略:パブリックコメント” の続きを読む
みどりの食料システム戦略:みどりの政策とは何?
パブコメ締め切り迫る「みどりの食料システム戦略」について、「みどり」とは何で、「食料システム」とは何を意味するのかが大問題になる。なぜ、昨年の11月18日に最初の検討会開いて、ほんのわずかな時間の間で、しかも従来の政策を覆すような計画が作られてしまったのだが、農薬村からは抵抗は聞かれない。 “みどりの食料システム戦略:みどりの政策とは何?” の続きを読む
みどりの食料システム戦略:公共政策の貧困
期限が間近(12日)に迫った「みどりの食料システム戦略」の中間とりまとめのパブリックコメント。今後に大きな影響を与えることなので、しっかりと意見を表明する必要を感じる。コメントで書くことはまた別途、まとめるつもりだけれども、いくつかその前提となることを書いておきたい。 “みどりの食料システム戦略:公共政策の貧困” の続きを読む
「みどりの食料システム戦略」パブリックコメント後編
2050年までに有機農業を25%に拡大する目標を設定した「みどりの食料システム戦略」の中間取りまとめに関するパブリックコメントの締め切り4月12日が1週間後に迫る(1)。これは今後の日本の社会に大きな影響を与える可能性が大なので、先日に前編を書いた(2)が、その続きを考えてみたい。 “「みどりの食料システム戦略」パブリックコメント後編” の続きを読む