欧州特許庁は「ゲノム編集」豚に特許を付与¹。何のための「ゲノム編集」かというと、ファクトリーファーミングを存続させるためのものと言えるだろう。米国市場での販売も始まるかも。 “「ゲノム編集」豚、ウイルスとの闘いに勝ち目はある?” の続きを読む
タネの危機と解決策としてのタネ:世界で広がるタネの運動
4月26日は国際種子デー(International Seeds Day)で、世界中でさまざまな動きがあった。記念日ということを超えて、この動きは近年急速に大きくなっている。タネが危機であること、そして同時に世界で進む多重危機の解決策もまたタネから始まるからだ。 “タネの危機と解決策としてのタネ:世界で広がるタネの運動” の続きを読む
EUでの「ゲノム編集」規制は日本にとって何を意味するか?
2月7日の欧州議会の議決、「ゲノム編集食品が緩和された」と報道されていくかもしれない。安全審査なく、自然界への「ゲノム編集」生物の放出を認めてしまうという決定的に問題な決定をしてしまったのだが、欧州議会の議決がEUの政策になるためにはまだ紆余曲折があり、6月までにそれが進むとは考えられない。
そして、同時に欧州議会ではそのトレーサビリティを確保することなども同時に議決している。これは日本にとっても大きなことになりそうだ。 “EUでの「ゲノム編集」規制は日本にとって何を意味するか?” の続きを読む
欧州議会が「ゲノム編集」生物の規制緩和案を承認、でも終わりの始まりか
2月7日、欧州議会が「ゲノム編集」生物に対する規制緩和を承認した。しかし、これで世界で「ゲノム編集」作物の大量栽培がスタートするか、というと、すでに「終わりの始まり」的なものになる可能性が見えてくる。もっとも、どちらに転ぶか、これから次第。少なくとも今回の承認は遺伝子組み換え企業(バイオテクノロジー企業)のロビーの完全勝利とはほど遠い。
日本ではトランプ前政権の指示通り、2019年10月に、政府の規制権限を放り出して、規制なしの流通が認められてしまい、実質上、世界で米国と並ぶ「ゲノム編集」生物生産国・流通国となってしまったが、欧州議会は日米と同様な規制緩和を認めたわけではない。 “欧州議会が「ゲノム編集」生物の規制緩和案を承認、でも終わりの始まりか” の続きを読む
欧州議会環境委員会、「ゲノム編集」生物解禁方針を承認するも行き先は不透明
1月24日、欧州議会の環境委員会で、NGT、新ゲノム技術(「ゲノム編集」のこと)によって改変された生物の規制緩和案が承認された。欧州では2018年7月にNGTによる生物は遺伝子組み換え生物として規制すべきとする欧州裁判所の決定が出て以来、その自由な流通は認められていない。
その決定を覆そうとバイオテクノロジー企業はロビー活動を強めてきた。その規制緩和案は賛成47、反対31、棄権4で委員会で承認され⁽¹⁾、2月5~8日に開かれる予定の本会議に提出される予定だが、実際には現在の提案に対する反対は根強く、簡単に採決されてしまうような状況にはないようだ。 “欧州議会環境委員会、「ゲノム編集」生物解禁方針を承認するも行き先は不透明” の続きを読む
「遺伝」を超えてー継承と多様性のgen
言葉の問題は大きい。今回は「遺伝」という言葉。
「遺伝する」というと日本語では親の影響が現れるという意味に取られるだろう。親からの継承というニュアンスになる。しかし、この言葉の元はgenだ。genはgenerate、生み出す、生成するという意味を持つ。地球に生まれた単純な生命はどんどん多様化し、新たな生命が生み出され、豊かになってきた。それを科学することが遺伝学(genetics)であり、それは親から子に継承されるものと同時の新たに親にないものを生み出すメカニズムを解き明かす、つまり継承と多様性というそれ自身、互いに矛盾し対立するような2つの方向を包含する学問である⁽¹⁾。 “「遺伝」を超えてー継承と多様性のgen” の続きを読む
「ゲノム編集」魚養殖のリージョナルフィッシュ社が国内外に拡大?
拷問養殖として批判される「ゲノム編集」魚が都内のレストランに。「ゲノム編集」魚養殖を進めるリージョナルフィッシュ社のタイ進出は政府が完全バックアップ。
「ゲノム編集」魚養殖を進めるリージョナルフィッシュ社がタイへの進出で現地でも報道があったが、この動きの背後には日本政府の支援がある。公金が使われている。 “「ゲノム編集」魚養殖のリージョナルフィッシュ社が国内外に拡大?” の続きを読む
朗報:EU、「ゲノム編集」規制緩和案、承認されず。
EUが「ゲノム編集」(NGT)食品の無規制流通を認めてしまうのではないか、と11日は悲観的な観測を元に投稿した(1)。遺伝子組み換え企業が莫大な資金を投じてEU加盟国の買収し、2018年の欧州裁判所の判決を覆す欧州委員会の見解を発表し、昨年夏には規制緩和に向けた提案を行っており、その採決が年末という状況の中で、情勢は厳しいと考えたからだ。国内では圧倒的な反対であるにも関わらず、政府は賛成してしまう、そんな対応が多く、今後、大変な事態を覚悟した。でも結果は「ゲノム編集」規制緩和提案の承認に必要な過半数が得られず、年内の交渉は終わり。来年の攻防に舞台は移されることになった。 “朗報:EU、「ゲノム編集」規制緩和案、承認されず。” の続きを読む