自分じゃ恥ずかしくて絶対見たくないものを人に見て、というのもなんかとっても矛盾しているのだけど、先日収録されたビデオニュースです。
https://www.videonews.com/marugeki-talk/967/
アマゾン破壊の危機、マスメディアでまず伝わらないこと、アマゾンに住む先住民族への迫害。もちろん、危機に曝されているのはアマゾン地域の先住民族に留まらない。特に農業開発が長く進められてきているセラード地域の先住民族の人権状況は厳しく、土地を奪われ、奪われた土地に戻ろうとすると殺されたり、将来を失望して自殺する若者もでてくる。
アマゾンにおける先住民族は森を守る最後の守り手であり、先住民族がいなくなれば森も失われる、そういう関係にある。今、アマゾンで残っている最後の森は先住民族の土地である。アマゾンが失われれば、膨大な変化が生み出されるだろう。よく言われる「アマゾンは地球の肺」というのは違うだろう。地球の肺は世界の海であり、世界の自然の草や木、そして土。しかし、アマゾンが破壊されればそこに蓄積された膨大な炭素が放出される。その結果、アマゾン地域の気温は5.5度高くなると指摘する研究がある。降雨も期待できなくなる。そうなればもはや、南米大陸は人がほとんど居住できない地域になってしまう。膨大な多様な微生物が失われることは間違いがない。
要は環境問題というけれども、これは人権問題なのだ。なぜ人権問題が報道されないのか、その理由は差別以外に考えられない。
2050年には100万種を越える生物が絶滅して、生態系の崩壊が進行すると予測されている。もし、人類がその生存の危機を避けるためには生物多様性を守る以外に道はない。そしてその生物多様性は先住民族の森にその大部分が生きているのが現実だ。
だから、この先住民族の存在とその文化を守ることこそ、人類の未来を守ることにつながる。今のまま先住民族の絶滅に向けた動きが放置されるならば人類には未来はなくなるだろう。それほど重大な危機が進行していることを考えてほしい。
今、ブラジルの先住民族はヨーロッパ12カ国をめぐり、「先住民族の血をこれ以上1滴も流させない」 #NenhumaGotaMais という言葉を掲げて、ブラジル政府が進めるアマゾン破壊、先住民族への攻撃をとめさせるためのツアーを展開している。
ヨーロッパの国々はブラジル政府に批判的である。問題なのは日本政府。ブラジル政府といっしょに破壊を進めているのが現状。しかし、その批判はなかなか広まらない。
本日はFukurouFoeTVでこの問題、じっくり話す予定です。下記、収録ビデオ(約1時間)
(1) Se Amazônia virasse pasto, região ficaria 5,5ºC mais quente e continente teria menos chuva
(2) Brazilian Indigenous Leaders to European Leaders: Not a Single Drop More of Indigenous Blood