食料危機から食のシステムの転換へ

 食料危機が待ったなしで迫っている。化学肥料の高騰が止まらない(1)。問題は価格の高騰に留まらない。お金を出しても必要な量を確保することが見込めない状態になりつつある。現在の世界の食のシステムは来年にかけて大きな危機に陥るのは避けられないだろう。
 特に日本でまず心配なのは今後、農業を続けてくれる方たちが大幅に減ってしまうのではないかということだ。ただでさえ、労は多く収入は少ない状態なのに、これに生産コストが急激に上がってしまったら、継続は不可能になってしまう。 “食料危機から食のシステムの転換へ” の続きを読む

「みどりの食料システム戦略」パブコメ締切迫る

 「みどりの食料システム戦略」を進めるために今国会で成立した「環境と調和のとれた食料システムの確立のための環境負荷低減事業活動の促進等に関する法律」に関わる施行令、つまり、法律を受けて、農水省がこの政策を実施する省令に関するパブコメの締め切りが迫ってきた(5月31日)(1)。 “「みどりの食料システム戦略」パブコメ締切迫る” の続きを読む

EUで始まった有機在来種販売合法化

 政府は今の方向が唯一の方向であると言い切るが、本当にそうか? 種子の知的財産権を守るUPOV条約の遵守こそが日本の農業を発展させる唯一の道だとして種苗法も改正してしまったが、UPOV条約を作り出した本家のEUでは、そのUPOVの原則を変える重要な種子政策を2022年1月から実施している。UPOV条約体制下では無視される有機農家の在来種を販売可能とする画期的な転換が行われた。 “EUで始まった有機在来種販売合法化” の続きを読む

ローカルフード法・条例に向けた動き、5月9日開始!

 この間、世界で大きな食や農のあり方に変化が生まれてきていることをみてきました。戦後、世界に拡大した化学肥料や農薬と種子の3点セットを大きな企業が独占する工業型農業が大きな問題を引き起こし、土壌を破壊し、気候変動を引き起こし、生物多様性や人びとの健康も破壊してきたことに人びとが気がつき始めたことが大きいと思います。そして、生態系を守る農業、有機農業・アグロエコロジーに転換させることで、これらの危機から回復が可能になりますが、めざましい違いが感じられることが、その転換の拡大の後押しとなっています。世界各地から希望に満ちた動きが広がっています。
 
 問題は連鎖します。化学肥料を使うことで土壌の中の微生物との共生がダメージを受け、農薬が不可欠になります。そうした中で作られた種子はやはり化学肥料や農薬の使用なしにはなかなかうまく育ちません。この連鎖を断ち切るために世界が求めだしたのが何かというと、そうしたものを可能な限り、使わずに作られた地域に合った多様なタネです。
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みどりの食料システム戦略成立:議論は尽くせたか?

 「みどりの食料システム戦略」を支える「環境と調和のとれた食料システムの確立のための環境負荷低減事業活動の促進等に関する法律案」、21日に参議院農水委員会で可決、そして22日本会議で可決。附帯決議も含めてすべて全会一致。有機農業推進が政策となったことは重要だが、果たして実効ある政策となっているか、それに向けた審議はされたかというと大いに疑問を呈さざるをえない。  “みどりの食料システム戦略成立:議論は尽くせたか?” の続きを読む

みどりの食料システム戦略衆院農水委員会での審議

「みどりの食料システム戦略」のための法案「環境と調和のとれた食料システムの確立のための環境負荷低減事業活動の促進等に関する法律案」衆院農水委員会通過。衆院本会議の後、参議院での議論へ。満足得られる議論がされたか、検証してみたい。 “みどりの食料システム戦略衆院農水委員会での審議” の続きを読む