EUが禁止した農薬を世界で一番輸入する日本

 ヨーロッパは世界の環境先進地域として有機農業の割合も高い上に、それを現在大幅に高めようと各国政府が務めている。使われている農薬や化学肥料も全体としてさらに大幅に減らす計画が立てられている。さすがである。
 ところが、このヨーロッパが偽善的であるとして、ヨーロッパの市民団体によって告発されている。なぜならば、危険過ぎるということでヨーロッパで使用が禁止されている農薬をヨーロッパの化学企業が製造し、世界に輸出しているからだ。自分のところでは危険過ぎて使えないけど、他のところであればいい、として作って売ってしまうという偽善性。
 そして、世界のどこがヨーロッパの禁止している農薬を一番輸入しているかというと…、 “EUが禁止した農薬を世界で一番輸入する日本” の続きを読む

除草剤ラウンドアップへの代替案:スチームや温水による除草

 モンサント(現バイエル)の除草剤ラウンドアップ(グリホサート)、世界で規制が進んでいる。一方、日本ではラウンドアップの販売額が毎年跳ね上がっている。日本では農業分野だけでなく、学校や公園、道路など子どもが遊ぶ環境でラウンドアップを使うケースが増えていることが考えられる。
 米国やオーストラリアでもラウンドアップの使用を禁止した自治体はとても多くなっている。そうしたところではラウンドアップを使わずにどうやって除草をしているのだろうか? “除草剤ラウンドアップへの代替案:スチームや温水による除草” の続きを読む

堆肥に含まれるグリホサートが農作物に被害を与える

 家畜の糞を利用した肥料が作物の生育に悪影響を与えるとする研究が発表になった。

 世界で規制が強まるモンサント(現バイエル)の除草剤ラウンドアップ(成分名グリホサート)、腸内細菌に影響を与え、人びとの健康に大きな影響を与えている可能性に世界が注目している。もし、そうならば遺伝子組み換え飼料を与えた家畜の糞は問題あるのではないか、という質問を学習会などでも頻繁に受ける。
 家畜の糞を肥料にするためには発酵させるが、普通は温度はかなり高くなる。でも遺伝子組み換え飼料を食べさせた糞は発酵させても温度がなかなか上がらず、肥料として成熟しにくいという話は聞いたことがある。確実な実験結果がほしいところだったが、ついに出てきた。 “堆肥に含まれるグリホサートが農作物に被害を与える” の続きを読む

「ゲノム編集」の検出方法が確立、オープンソースで利用可能

 この「ゲノム編集」検査方法は画期的。「ゲノム編集」規制に向けてゲーム・チェンジャーになる。世界の注目が「ゲノム編集」を検出する世界初の検査方法の発表に集まった。

 NGO市民団体やNon-GMO食品生産・流通に関わる業者などの協力のもとで世界で初めて開発された米国サイバス社の「ゲノム編集」ナタネを検出する手法が発表された。
 これまで日本政府などは「ゲノム編集」は自然の中で変異したものと区別がつかないとして、実質的に規制をしない方針を昨年固め、10月から実施してしまっている。もっとも以前から「ゲノム編集」は検出可能だと研究者たちは声をあげていた。 “「ゲノム編集」の検出方法が確立、オープンソースで利用可能” の続きを読む

米国にタネを支配されたインドの闘い

 インドのコットンのグラフ。以前は97%がインド在来のコットンだったが、米国のコットンが押しつけられ1%に減ってしまう。
 1947年のインドの独立以来、一貫してその圧力を受け続けてきたことがわかる。インドの独立は植民地支配から新植民地主義への転換に過ぎず、2002年からの遺伝子組み換えコットンもその延長線に過ぎないとも言える。 “米国にタネを支配されたインドの闘い” の続きを読む