昨年行われた「第7回セラードの人びと大会(VII Encontro e Feira dos Povos do Cerrado)」の短いドキュメンタリー。先住民族、キロンボーラ(黒人自立共同体キロンボの住民)、小農民、市民運動の人たちが集う。大きな会議であり、さまざまな歌、踊り、そしてセラードの自然の産物の市が多数立つ交換の場で、そのあまりに豊かな多様性に目を奪われる。
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判決を無視して新世代遺伝子組み換え大豆を押しつけるモンサント
昨年、ブラジルでモンサントの遺伝子組み換えのラウウンドアップレディ大豆(RR1)のロイヤルティ徴収を違法とする判決が下った。モンサントのRR1の特許は2010年に切れており、農家が大豆の種を保存し、再利用する権利があるとするものだった(2012年4月)。
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ドキュメンタリー:『奴らはピネリンニョをぶっ壊した』
原題:Documentário – Derrubaram o Pinheirinho(ポルトガル語、1時間25分、ブラジル)
昨年2012年1月、ブラジルのサンパウロ州サン・ジョゼ・ドス・カンポス市のピネリンニョ地区で起きた事件。
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ベチンニョ:ブラジルの民主主義思想の根本
ブラジル公共放送TV Brasilが1997年に亡くなったベチンニョ(Herbert José de Souza、通称Betinho、1935〜1997)の特集番組を作った。
ベチンニョと関わりの深かった学者、映画監督、作家、作曲家のインタビューで構成したもの。25分と短く、彼の人生すべてがわかるわけではないが、ベチンニョがどんな魅力を持った人間であったかを垣間見ることができる。 “ベチンニョ:ブラジルの民主主義思想の根本” の続きを読む
ブラジルと日本ー変わるべき関わり
過大評価と言われてしまうかもしれないが、日本はブラジルのあり方に大きな影響を与えたと考えよう。現在のブラジルでの市民生活の中で日本の影響は、少なくとも日本政府や企業の影響力は微々たるもので影響を与えているなどとはまったく感じられない。ブラジル社会で人目に付くのは日本企業ではなく韓国企業だし、貿易で存在感のあるのは中国だ。 “ブラジルと日本ー変わるべき関わり” の続きを読む
倫理的であること
2001年9月11日以降、米国の一方的な戦争が始められ、世界がおかしな方向に動き始めた。同じ年、1月に南米ブラジルのポルトアレグレに集まった人びとの集まりがその後、世界の注目を集めることになる。
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セラード開発プロジェクトとモザンビークのProSAVANA
セラード開発は日本では「奇跡の成功」などと言われる。確かに入植者を拒んできた厳しい自然に打ち勝って大規模農業を発展させたということは事実だし、この間の穀物生産高でその成果を図るのであれば、それは確かに成功だったと言えるだろう。
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セラード開発を問う
日本とブラジルの関係を考える時、セラード開発問題を避けて通ることはできない。セラードとはブラジルの中央部にあるサバンナ地帯だ。この地帯で日本政府は政府開発援助(ODA)を使って大規模な農業開発を行ってきた。
しかし、このセラード開発をめぐる問題は日本の中で十分伝わってきていない。そこでこの問題について簡単にまとめてみた。 “セラード開発を問う” の続きを読む