オーガニック無償給食は可能!

オーガニック無償給食は超党派で実現する政策にすべき。オーガニック(有機)化と無償化はセット。「そんなの無理だよ」と言うかもしれないけれども、不可能なことではまったくない。

オーガニック無償給食は可能だ!

 予算からみれば5000億円あれば現在の学校給食は無償化できるという(鈴木宣弘東大教授の算出)。そして、千葉県いすみ市で学校給食のお米を有機米にするために使った予算は500万円〜700万円。生徒の数は2300人なので一人当たり年2174円〜3043円。月当たり250円、1日10円程度。規模によって多少の増減はあるだろうが、この額があれば給食のかなりの部分が有機化できる。これを国が持てば実現できる。
 
 もちろん、この費用にはいすみ市で有機栽培を可能にするために奮闘された農家の方たち、市役所の中で走り回った職員の方、給食を作る現場で対応した方たちの尽力は含まれていないから、お金があればできるというものではもちろんない。特に有機農業をやろうという農家がいなければどうにもならない。いすみ市や木更津市では始める前は有機稲作をやっていた人はいなかった。農家をやる気にさせたのは故稲葉光國さんの講演と技術講習。稲葉さんを呼ぶ人がいなければ生まれなかった。そのために尽力したいすみ市や木更津市の方々、そうした人の奮闘がなければ生まれなかったことは間違いない。

一方、やりたい、だけでもどうにもならない。いすみ市や木更津市は市長が予算を出すと決めたからお米の有機化ができた(無償化はまだ)。だから、オーガニック無償給食を全国化するためには、まずは国がお金を出すことを保障することが重要で、実現を求める声を全国から国会に集めることだ。
 そしてこの政策は気候危機、生物絶滅危機、健康危機、社会危機という多重の危機が襲ってくる現在、その解決策の基軸をなす不可欠なものになっている。そして、学校給食がバネになって地域の農家を守り、地域の食を変える重要なステップとなる。

 今、化学肥料が高騰している。食料品の高騰も酷いが、化学肥料は桁が違う。食料品はまだ3割未満。だけど化学肥料は3倍。一桁大きい。化学肥料の輸出国の1位がロシア、2位は中国、6位がベラルーシ。化学肥料の原料である化石資源の存在する地域は限られているので調達先の多様化は限界がある。戦争が継続すれば世界食料危機は必至になる。戦争は最大の環境破壊であり、人権破壊であり、文化の破壊である。ウクライナでのロシアによる戦争の一刻も早い終結が不可欠だし、戦争犯罪の追及も必要だ。
 同時に、化石資源への依存を可能な限り早く減らす必要がある。そうすればより平和な未来も見えてくる。

 化学肥料への依存は水資源の争いも必然化する。でも、水、化石資源の争いは農業のオーガニック化によって減じることが可能になる。それは緊急の課題であり、戦時だから後回しにできる、という課題ではない。

資料は川田龍平といのちを守る総会で話をさせていただいたものの1部。
その時の話は以下でご覧いただけます。23分

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