食品表示について、例を見てきた。結構、大事なものが抜けているということで再挑戦。今回紹介するものもとても今後の発展が望めるもの。
現在の有機認証は認証にかかる負担が厳しいためになかなか普及していない。そんな中、愛媛県今治市や山形県鶴岡市などでは市自身が有機認証を行い、農家の負担軽減に乗り出している。また、地方自治体がイニシアティブを取って認証ラベルを作っているケースがある。これらは有機認証とは違うので有機という言葉が使えないので、そこは工夫が必要になる。
こうした形態がとても魅力があると思うのは、その地方自治体で学校給食で有機食材を生かすというような展開をする場合にとても有意義な方法になるのではないかと思うからだ。
大分県臼杵市のほんまもん臼杵市長認証や埼玉県小川町のおがわん認証がある。地域のアイデンティティーにもなって、地域振興の意義もありそうだ。
そして地方自治体ではなく、個々の農家グループが参加型認証団体になるケース。オーガニック雫石のケースを以前紹介したけれども、この認証形態が広く認められることで世界の有機農業は大幅に強化されることになった。第三者認証にはない強みもある。特に地域でグループとして拡げていく場合には適した方法で、グループが認証団体になることができれば行政が動かなくても拡げることができる。また行政と提携すれば、ユニークな参加型認証、かつ自治体を挙げて拡げるというアプローチも可能になるかもしれない。
問題は、日本ではこの参加型認証だと有機の表記が現在認められていないことだ。これはインドでもタイでもスリランカでもブラジルでも可能。日本でも可能にできるように再検討を求めていく必要がある。
こうしたさまざまなラベルが持つ可能性はまだまだこれから日本でも発掘していけると思う。たとえばこうした地域ラベルとOKシードマークを併用する展開もありうるだろう。
大分県臼杵市(ほんまもん臼杵市長認証)
https://www.city.usuki.oita.jp/docs/2015020500025/
埼玉県小川町(おがわん認証)
https://www.town.ogawa.saitama.jp/0000002735.html