Rio+20/ピープルズ・サミット: ブラジル市民組織情報(2)

ブラジルの注目すべき市民組織の紹介その2

時間がないため、団体を分野別に整理する余裕がないが、参考にしていただければ幸い。

CIMI (Conselho Indigenista Missionário)
先住民族宣教協議会。1972年軍事独裁のまっただ中にカトリックのブラジル司教協議会(CNBB)の元に作られた先住民族の権利擁護のために作られたNGO。CIMIは設立以来、ブラジル社会による先住民族の迫害に対して、警鐘を鳴らし続けてきた。ブラジルを代表するNGOの1つ。
CPT (Comissão Pastoral da Terra)
1975年の軍事独裁の厳しい時代にカトリックのブラジル司教協議会(CNBB)の元に小農民や農業労働者の土地の権利の確立を求めて設立された団体。毎年、『農地紛争』白書を出しているが、それはブラジルの農地改革、土地問題に関する最良のレファランスとなっている。ブラジルを代表する重要なNGOの1つ。
MST (Movimento dos Trabalhadores Rurais Sem Terra)
土地なし農民運動とか訳されることが多いが、正しくは土地なし地方労働者運動。ここでの地方労働者とは農園での労働者をほぼ意味する。地方の都市部に住み、大地主の農園の労働につく。そうした地方労働者たちが土地の権利を求めて農地改革を求める直接行動(活用されていない土地を占拠して、農地改革を要求する)を行っていく。この直接行動は憲法の規定に則った運動であり、支持者は都市部にも多い。しかし、大土地所有者からの迫害で犠牲者も多く出している。
Reporter Brasil
2001年に設立された地方農園での奴隷労働など労働者や住民の人権侵害問題に関わる調査報道を行うためにジャーナリストや研究者・教育者によって設立されたNGO。三井物産の100%子会社の契約農場で起きた先住民族の土地強奪(ランドグラブ)の調査も行っている。ダイレクターのレオナルド・サカモト氏(日系人?)はこの分野での著名人であり、影響力のあるブロガーでもある。Blog do Leonardo Sakamoto
Imazon (Instituto do Homem e Meio Ambiente da Amazônia)
アマゾンの環境保護のために衛星写真を使って毎月の森林破壊状況をポルトガル語と英語で報告を出すなど、森林保護政策に関して調査・報告を行う一方、地域の人びとが森を守りながら経済的活動できるような支援活動、たとえば森の実がどれくらいで売れるかなどの情報提供も行っている。この団体は他の団体と異なり、アマゾン河口の町、ベレンに本拠を置く。なかなか直接会える機会は少ないだろう。団体名のリンクはRio+20の間、どこにいるかが書かれている。アマゾンの未来を聞くならこの団体に話しを聞くといい。オルタナティブな実践含めて興味深い話が聞けると思う。英語も通じるのではないか?

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