種子主権なきタネのグローバリゼーションを止めろ(Stop UPOVグローバリゼーションデーを前に)

 人の命を握るものの圧倒的基盤がタネにあることは議論を待たないことだろう。でも果たして、タネをめぐる議論は日本でまっとうに行われてきただろうか? “種子主権なきタネのグローバリゼーションを止めろ(Stop UPOVグローバリゼーションデーを前に)” の続きを読む

米国の有機基準でも「あきたこまちR」はアウト

 今月開かれた米国の全米有機基準委員会(NOSB)での人為的突然変異品種(以下IM品種、IM=Induced Mutagenesis)をめぐる議論を読んだ。その議論は有機の原則を踏まえた内容になっていた。そこから読み取れたのはIM品種は排除するという意志だった。日本の農水省とは真逆である。 “米国の有機基準でも「あきたこまちR」はアウト” の続きを読む

超加工食品を知らせない日本の食品表示制度

 超加工食品(Ultra-Processed Foods、UPF)といっても、日本ではピンとこないかもしれない。でもそのこと自体がやはり大問題。というのも、今や超加工食品とは健康に与える影響が甚大で規制するのが国際的な課題になっているからだ。でも、日本ではそんな動きがない。超加工食品なんて日本ではないなら問題にならないが、事態は逆。日本のカロリー摂取の約30〜50%がすでに超加工食品に置き換わっているという研究も出ている¹。この現状はまったく大問題。 “超加工食品を知らせない日本の食品表示制度” の続きを読む

超加工食品を規制するグローバルな取り組みを!

 近年、気候危機問題は食が主要な要因であることはもう誰の目にも否定できなくなってきた。最近の国連の気候変動問題の国際会議COPではますます食が引き起こす気候変動に議論が向けられ、食のCOPと呼ばれるようになってきた。工業型農業とそれを利用した超加工食品が気候危機を加速している。それだけにそうした食の推進企業もロビー活動に力を割くようになった。COP30(第30回気候変動枠組条約締約国会議)にロビー活動団を送り込んだ巨大アグリビジネス企業の数は300社を超えて、過去最高を更新した¹。ネスレ、コカコーラ、PepsiCo、モンサントを買収したバイエル、化学肥料のYaraは積極的に動いている。高利潤を生む分野を守ろうということなのだろう。 “超加工食品を規制するグローバルな取り組みを!” の続きを読む

節水型乾田直播が引き起こす大問題

 米価の高騰が続く。この高騰をあたかもすぐに解決できるかのような栽培方法を今、マスコミが褒めそやし、政府が推進に躍起になっている。それが節水型乾田直播だ。でも、これを日本で大規模に拡大すれば、どんなことが起きるか、十分な検証をしているとは思えない。実際に節水型乾田直播は米国、南米ではかなり前から、そして近年は東南アジアや南アジアで始められている。その現実を検証すれば、日本で水田ができないところはともかく、水田を大規模に潰してまで進めるべきものではないことがはっきりする。 “節水型乾田直播が引き起こす大問題” の続きを読む

遺伝子組み換え食品は従来の食品と実質的に同等ではない

 遺伝子組み換え食品は世界では避けられるようになり、一方、日本では逆に年ごとに無警戒になっている。遺伝子組み換え食品は従来の食品と同等だ、というモンサントの宣伝文句がそのまま世界の政策になってしまったが、科学者たちからはこの宣伝文句が偽りであるとの警告が発せられている。その警告が日本ではほとんど知られていないからだろうか? “遺伝子組み換え食品は従来の食品と実質的に同等ではない” の続きを読む