種子法廃止・種苗法改定の真の目的は何か?

種子法廃止が決定してから2年半、廃止されてから1年半が過ぎた。あの廃止は何であったのか? どう変わったのか? 種籾を作るには何年もかかることもあり、その変化を見るのにはまだ早いのかもしれない。でも、自治体の中には、すでに種子検査業務を停止したり、圃場の指定などの対応において種子行政の後退が始まっている。そして、来春上程されると報道されている種苗法改定はどんな影響を与えるだろうか? “種子法廃止・種苗法改定の真の目的は何か?” の続きを読む

ゲノム編集食品は当然有機じゃない(パブコメ)

「有機農産物の日本農林規格等の一部改正案について」というパブコメのタイトルを見て、思わず身構える。ついにゲノム編集された食品を有機に入れるということに手を染めるのか、と思って読み進むと、(遺伝子組み換えを使えないことに加え)「ゲノム編集技術を用いて生産されたものについても、原材料等において使用できないことを明確にする改正を行う」(1)と。

 え、正しいじゃん。ちょっと待て。農水省はその逆の動きをしていなかった? “ゲノム編集食品は当然有機じゃない(パブコメ)” の続きを読む

民間企業のために廃止した種子法、民間企業は動かず

 台風によって広域で深刻な水害が起きた。多くの水田が洪水にまみれた。収穫が終わる前であれば来年の種籾が流されてしまったかもしれない。

 種子法が廃止されて1年半が経つ。農水省は2017年11月に次官名で通知を出し、都道府県は民間企業が参入が進むまでは種子事業を継続し、民間企業に自治体が持つ知見を移譲せよ、としている。それはどれくらい進んだのか? “民間企業のために廃止した種子法、民間企業は動かず” の続きを読む

「グリホサートは安全」の虚構

 欧州司法裁判所で10月1日に農薬の今後を決めるとても重要な裁定がなされた。
 農薬は単独の有効成分だけではなく、その売られている状態における安全性が審査されなければならず、しかも急性毒性だけでなく、慢性毒性と発ガン性試験を行わなければならない、という内容(1)。 “「グリホサートは安全」の虚構” の続きを読む

日米の農民・消費者と環境を痛めつける日米貿易協定

 日米貿易協定の締結で、米国から大量の安い肉が入ってくる。遺伝子組み換え大豆もトウモロコシもぐっと輸入が増える。日本の農業にとって、日本列島に住む人びとの健康にとって災難であって、そんなことが許されるなんてとんでもない(許してはいけない)のだけれども、それでは米国の農家は果たして喜んでいるだろうか? “日米の農民・消費者と環境を痛めつける日米貿易協定” の続きを読む