ゲノム編集による遺伝子組み換え小麦の登場

 米国農務省(USDA)はゲノム編集による遺伝子操作をGMOとして管理する必要を否定し、従来の規制プロセス(それ自身、大いに問題があるものだが)も省略して、ゲノム編集によって遺伝子操作された小麦や大豆の栽培を認める決定を行った。
 これまで小麦の遺伝子組み換え(操作)はされてこなかった。遺伝子組み換え作物は世界的な反対の高まり、環境や健康被害の増大と共に大きな壁にぶつかりつつあり、遺伝子組み換え企業の将来にも黄色信号が灯り、大きな合併・買収で揺れ動いている。USDAの決定によって、このゲノム編集による遺伝子組み換えに一気に向かう可能性がある。 “ゲノム編集による遺伝子組み換え小麦の登場” の続きを読む

新たな植民地主義の手段としての種子

 種子の権利は世界中で狙われている。多国籍企業は綿密な戦略を立て、自由貿易協定などを使って、自分たちを利するルールを世界各国の政府に押しつけている。この地図の赤い部分は多国籍企業の知的所有権を優越させ、企業の種子の農家による自家採種を禁止したUPOV1991年条約を批准した国・地域を示したもの。 “新たな植民地主義の手段としての種子” の続きを読む

栄養と市場を失い続ける米国の遺伝子組み換え大豆

 トランプ大統領が鉄鋼とスティールに関税、貿易戦争の文字が世界のメディアに躍る。せいぜい中間選挙を睨んだパフォーマンスに過ぎないだろうが、実は米国はもっと深刻な貿易戦争に敗れ続けている。
 世界一を誇ってきた農業大国の衰えが激しい。その主要因は遺伝子組み換え農業ではないか? “栄養と市場を失い続ける米国の遺伝子組み換え大豆” の続きを読む

ドキュメンタリー映画『種子ーみんなもの? それとも企業の所有物?』完成

 『種子ーみんなのもの? それとも企業の所有物?』の初上映、長野の松代町で320人の方に見ていただいた。講演の後の2次会にも50人ほどの人が参加され、江戸時代から続く里芋を守っている人や薬草やさまざまな地域伝来の種子を守る多くの方たちの実践を知ることができて本当に貴重な機会となった。
 この映画の中で先住民族マヤの人びとが種子に祈りを捧げるシーンがある。でもこれは先住民族に限らず、世界のどこでも見られた光景だったろうと想像する。種子は文化の中心。その種子が多国籍企業のものとなってしまおうとしている。 “ドキュメンタリー映画『種子ーみんなもの? それとも企業の所有物?』完成” の続きを読む

グリホサートは妊娠期間を短縮する

 特に妊娠されている方、家族・知人がいる方は読んでほしい。モンサントの農薬、グリホサートは妊娠に悪影響を与える可能性が高い、ということ、そして日本では遺伝子組み換え食品だけでなく、昨年末にグリホサートを大幅規制緩和してしまっているので、今後、小麦などから大量摂取する可能性があるということ、だからそれを避ける食を選んで欲しいということ。 “グリホサートは妊娠期間を短縮する” の続きを読む