ウガンダで遺伝子組み換え農業、GMバナナの開始間近?

 アフリカが現在、多国籍企業による農民の種子の権利を奪い、遺伝子組み換え農業が強制される最前線となってしまっていることをたびたび書いてきた。今、ウガンダが南アフリカに次ぐ遺伝子組み換え食品栽培国となる可能性が高くなってきた。遺伝子組み換え法案と呼ばれるバイオテクノロジーとバイオセーフティ法案がすでに今年の10月4日に議会を通過し、大統領の署名を待つだけになっている。大統領は法案の早期の成立を催促していた経緯から署名は確実とみられる。 “ウガンダで遺伝子組み換え農業、GMバナナの開始間近?” の続きを読む

フィリピン・ミンダナオで遺伝子組み換えバナナの試験栽培?

 日本で市販されるバナナの大部分の生産が集中しているフィリピン・ミンダナオ島で遺伝子組み換えバナナの試験栽培が始められてしまうかもしれない。11月にミンダナオ現地のテレビ局でオーストラリアの研究者がその意向を表明したという。この報道に対して、危機感を募らせたのは現地のバナナ生産者・輸出者協会。現地のバナナ生産に大きな影響を与えかねないとして、そうした試験栽培の報道の前に、現地のステークホルダーとの協議が必要だと語った。 “フィリピン・ミンダナオで遺伝子組み換えバナナの試験栽培?” の続きを読む

数値で見る農業モデルと種子

 イデオロギー・思想の闘いは得てして不毛な結果しかもたらさない。実際に人びとの行動を変えるのはある具体的な事実であることが多いと思う。具体的な指標で比較した時、明確にその差が出る時、人びとの行動は変わっていく。
 農業生産はどうあるべきか考えてみる。 “数値で見る農業モデルと種子” の続きを読む

バイオ兵器の危険

 バイオテクノロジーと戦争は切り離せない。戦争技術として爆弾や生物兵器が作られ、それから化学肥料や農薬が生まれてくる。戦争産業として政府との関係を密接にしていく化学企業はやがて遺伝子組み換え技術を開発。しかし、この技術は農薬を売る企業にとっては利益があるが、農家にも消費者にも利益を与えないとんでもないものだった。そして、時代はさらに第2世代の遺伝子組み換え技術としてゲノム編集やさらには究極の遺伝子組み換えとよばれる合成生物学を生み出した。特に後者はこれまでの遺伝子組み換えが既存の遺伝子のコピーアンドペーストや、遺伝子のスイッチのオンオフによるもので、基本的に既存の遺伝子に何らかの手を加えるものだったのに対して、後者はコンピュータ上でDNAを設計し、生命を作り出してしまう。すでに藻のような簡単な生命体を作り出し、油、バニラに相当する物質を生産することが実現できており、商品化もされているといわれている。 “バイオ兵器の危険” の続きを読む

農水省、新たにモンサントの遺伝子組み換えトウモロコシ承認

 またため息が出てしまうけれども、農水省は新たにモンサントの遺伝子組み換えトウモロコシの1品種、絹糸抽出期における高雌穂バイオマストウモロコシ(識別名MON-87403-1)を飼料用、食品用、栽培用に承認。これで農水省が日本での耕作を承認する遺伝子組み換え作物は133品種になった。 “農水省、新たにモンサントの遺伝子組み換えトウモロコシ承認” の続きを読む