ドイツ・ブラジル原子力協定破棄に向けた動き

核エネルギーの平和的利用に関するブラジル・ドイツ協定は1975年6月27日、ブラジルが軍事独裁で反対の声を一切封じていた時に締結された。期限は15年、期限切れ1年前にどちらも異議がなければ5年ごとに自動延長されることになっている。今度の期限切れは2015年11月18日だが、ここでこの原子力協定を破棄するためには2014年11月18日までに破棄の通告をしなければならない。

この原子力協定に基づく原発関連開発は80年代最初のブラジルの対外債務の3分の1を占めた。しかし、この協定によって作り出された電力は全体の2%に満たない。そのコストは140億ドル(約1.43兆円)に上る。

ブラジル政府はこの古い原子力協定を再生可能エネルギーの協力に切り替えていくというドイツ政府の提案を2004年に受けた。しかしブラジル政府が再生エネルギーに焦点を当てたエネルギー協力協定にサインしたのは2008年のことだった。しかし、この協定には原子力協定を維持するという条項があった。軍事独裁の忌々しい遺産である。

ドイツ政府はすべての商業的原発を2022年までに止めることを2011年に宣言した。しかし、廃炉の対象には研究用の原子炉やウラン濃縮施設は含まれていない。今でもブラジル・バイア州のカエチテ・ウラン鉱山で掘られたウランはドイツのウラン濃縮工場で処理されている。つまり、ドイツは未だに原子力エネルギーを進めているのだ。

40年に渡る原子力協力はもうたくさん、とブラジルとドイツの市民団体がこの協定を破棄することを求める運動を始めている。国連や世銀は原発には投資しない姿勢を明確にしている(AFP:「原発は援助しない」、世銀と国連が表明)。当然の方向だろう。

一方、安倍内閣は原発輸出に邁進し、ドイツ撤退後に日本がブラジルと原子力協定を結ぼうとしている。

原発ではすべてのサイクルにおいて危険がある。ウラン採掘、輸送、ウラン濃縮過程、原発での発電、そして廃棄物処理。日本ではさらに核廃棄物再処理というさらに危険な処理が加わる。

ブラジルにはウラン鉱山が存在し、さらに新しいウラン鉱山の開発も計画にある。このウラン鉱山周辺では日常的な放射能汚染、度重なる鉱山での事故により、住民の健康は害されている。にも関わらず、その実態は政府によって無視され続けている。

事故がなくとも放射能汚染は避けられない。

こうした馬鹿げた核サイクルは一刻も葬り去るべきだ。

関係サイト:
Abaixo-assinado pela revogação do Acordo Nuclear Brasil-Alemanha em 2014 ブラジルードイツ原子力協定の破棄を求めるオンライン署名(ポルトガル語)

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