種子の知的所有権・特許をめぐる争い

世界での種子をめぐる動きが目まぐるしい。

 1つの動きはこの種子を企業の独占物にしようという動きだ。TPPはこの知的所有権を強化し、農民の種子の権利を奪う条項を持っている。そして年内にも成立するかもしれないと言われているアジア地域の地域包括的経済連携RCEPが進む中で、アジア地域の種子の権利が奪われ始めている。 “種子の知的所有権・特許をめぐる争い” の続きを読む

迫る種苗法改悪。農水省の検討会

 種子法が廃止されて1年数ヶ月が経とうとしている。日本政府は種子法廃止にも飽き足らず、もう1つの種子に関する法律である種苗法の改悪に向けた作業を進めている。すでに農水省は省令によって種苗法の実質的運用を変えた。しかし、自民党はそれでは十分ではないとして、種苗法を20年ぶりに改訂する必要を昨年から指摘し始めた。それが今後出てくることがほぼ確実である。 “迫る種苗法改悪。農水省の検討会” の続きを読む

種苗法改悪と新品種開発

 昨日5月10日に開かれた農水省第2回優良品種の持続的な利用を可能とする植物新品種の保護に関する検討会にオブザーバー参加してきた(1)。

 昨年末のTPP11発効以降、植物の新品種の保護に関する国際条約(UPOV条約)の厳格化による種苗法改悪の可能性が高まってきた。育成者の知的所有権の保護を名目に種子を民間企業に独占される動き(種苗法改悪)につながりかねないのではないか、その1つの動きとして注目せざるをえない。 “種苗法改悪と新品種開発” の続きを読む

アフリカでの種子の権利を守る闘い

 日本で、そして世界で種子の権利が多国籍企業に奪われようとしている。特に市場に頼らない自給自足的な農業が多くを占めるアフリカにとってはそれは多くの農民たちの命を左右しかねない巨大な問題である。新たな植民地主義として批判が高まる。一方で、どういう戦略で人びとの食の権利を守っていくか、真剣な議論も世界で行われている。その議論は日本の中で種子を守る人びとにとっても耳を傾けるべきものだろう。 “アフリカでの種子の権利を守る闘い” の続きを読む