アマゾンは今ではごく少数の先住民族がまばらに住む人の手がほとんど入らない自然のままの熱帯林と思われているかもしれないが、その常識を覆す考古学的発見が相次いでいる。
アマゾンは手つかずの森林ではなく、1000万人もの人口を支えていたエルドラード(黄金の国)だったという。考古学調査により、これまで考えられていたよりもずっとその起源は古く3000年前の文明の痕跡がアマゾンから見つかっている。中でも、もっとも今の世界に驚きなのはTerra Preta(テーハ・プレータ、黒い土)の存在だ。
アマゾンの土は鉄分が酸化した色の薄い赤い土であり、もろく、栄養もあまりない。アマゾンの森林はさまざまな植生が覆うことでその弱い土の上にも豊穣な生態系を形成しているけれども、その森を破壊してしまえば、その土はあっという間に消え失せてしまう。しかし、このテーハ・プレータは違う。明らかに炭を活用する先住民族の農耕によって作られ、その土には多くの微生物が生きている。そのため土は黒く、栄養に満ちている。
つまり、自然が作るよりもより優れた土、微生物を養う技術を先住民族は持っていて、その1000万人もの人口をアマゾン地域で森林を破壊することなく、養ってきた。しかし、そのエルドラードはヨーロッパの植民者たちが持ち込んだ病原菌で500年前にほぼ絶滅したと見られている。
この先住民族が作ったテーハ・プレータは通常の土壌の何倍もの炭素を含み、もしこのような土が世界中で作れたら気候変動は確実に止まると科学者を驚かせた。しかし、今、森林を焼き、牧草地や大豆の畑にする動きが止まらない。
Pesquisadores descobrem complexo arqueológico na Amazônia Central