初めての「ゲノム編集」豚を米国食品医薬品局(FDA)が受け付け、「ゲノム編集」豚肉の流通が始まろうとしている。そして、さらなる規制緩和の要求が!
ワシントン州立大学が開発した「ゲノム編集」豚をFDAが受け付け、「ゲノム編集」豚の流通が始まる見込みとなった。しかし、開発者は規制が負担だと文句をつけている。さらなる規制緩和が必要とでも言うのだろうか?
そもそも「ゲノム編集」生物の場合、遺伝子組み換え生物と違って、申請・審査・承認のプロセスが省かれている。挿入した遺伝子が入っていないことなどが事前相談で確認できればそれだけで、食品表示もなしで自由に普通の食品と同様に流通できる、つまり政府はもはや規制する権限を「ゲノム編集」食品に関しては放棄しているのと同様の状態になっている。
この手続きですら重荷で、これでは商売にならない、とこの開発者は言う。すでに政府は規制権限を放棄しているのに、これ以上、どうやって規制緩和するというのだ。もうチェックもなく、外来の遺伝子が入ったまま(=「ゲノム編集」由来のリスク+従来の遺伝子組み換えのリスク)でも認めろというのだろうか? しかも、この開発者、企業の人間ではなく、ワシントン大学の教授なのだ。大学教授がここまで企業家になってしまっている、これってもう研究者とは言えない。大学から出て行け、と言うべきではないのか?
で、この豚、オス豚を「ゲノム編集」で不妊にした上で、その豚に望ましい形質の豚を作る精子の細胞を移植するのだとか。デザイナーピッグの出来上がり。人では決して許されなくても豚なら許される? 安全かどうか考える前に、以前にモラルが崩壊していないか?
政治のあり方、人のモラルが底なしに崩壊寸前になっている。おかしくなった政府、大学を変えないと社会が崩壊しかねないと思う。
Gene Editing for Food and FDA Oversight
https://www.dtnpf.com/agriculture/web/ag/news/business-inputs/article/2023/05/01/gene-edited-hogs-approved-food-fda