遺伝子組み換えをめぐる世界での攻防

 2015年には28カ国あった遺伝子組み換え作物栽培国は2017年には24に減少。もはや先進国で遺伝子組み換え栽培国の増加が見込めなくなった遺伝子組み換え企業はアフリカやアジアに矛先を定める。アフリカは長いこと、遺伝子組み換えの押しつけをはねのけてきた。遺伝子組み換え食用作物を大規模に栽培しているのは南アフリカくらいに過ぎない。ブルキナファソは遺伝子組み換えコットン栽培を開始したが、品質が大幅に悪化したため、巨大な損害を被り、モンサントを告訴。その後、栽培を禁止した。そもそも気候が米国とは異なるアフリカで米国で開発された遺伝子組み換え種子がうまくいくと考える方がどうかしている。 “遺伝子組み換えをめぐる世界での攻防” の続きを読む

遺伝子組み換えや農薬を包括的に避ける新たな民間認証制度

 明日、10月1日は何重にも腹立たしい日となる。消費税増税、さらにゲノム編集食品の解禁、今日はさらにゲノム編集を有機認証に含めるための検討会までを開いたという(リーク情報。今日の会議の情報はまだ届いていない)。安倍政権の国会無視は常態化しており、政策を私的な会議で決めてしまう。今回の会合に関しては開催の情報すら隠され、日本列島住民は一切蚊帳の外。最新情報がないのでなんとも断定はできないが、もし本日本当に開催されたのであれば、その独裁状況はさらにひどくなっている、と言わざるをえないことになる。 “遺伝子組み換えや農薬を包括的に避ける新たな民間認証制度” の続きを読む

ゲノム編集食品を避けるための民間認証制度?

来週火曜日からゲノム編集食品(=ゲノム破壊食品)が解禁され、一切表示されずに流通できるようになる。
 いよいよ4大遺伝子組み換えメジャーのコルテバ・アグリサイエンス(元ダウ・デュポン)がゲノム破壊トウモロコシを日本向けに輸出するために届け出を年内にするという。バイエル(モンサント)も続々と出してくるだろう。表示も規制もないのだから。行き詰まりを見せていた遺伝子組み換え企業が突破口をつかもうとしている。同時に日本の遺伝子組み換え食品表示も骨抜きに変えられようとしている。 “ゲノム編集食品を避けるための民間認証制度?” の続きを読む

NHKのゲノム編集特集番組について

 NHKクローズアップ現代がゲノム編集の特集。ゲノム編集食品の受け付け・流通開始が来週火曜日に迫る中、最低限の役割は果たしてくれたように思う。消費者の代表として日本消費者連盟の纐纈さんがゲストとして招かれていたこと、米国でも民間の遺伝子組み換え認証であるNon-GMOプロジェクトなどゲノム編集反対の見解を取材していたことは高く評価できる。

 でも、番組の内容にいくつかミスリードといわざるをえないNHKによる断定(これが当たり前の標準になりつつあるけど)がいくつもあったように思う。簡単に書いておきたい(ざっと見た印象なので正確な引用ではないが、ご容赦)。 “NHKのゲノム編集特集番組について” の続きを読む