秋田県、いや日本を代表するお米、「あきたこまち」を放射線育種後代交配種「あきたこまちR」に秋田県が2025年から全量転換方針決定、という事態を受けて、秋田県に7月28日から8月2日まで行ってきました。
3つの学習会を大仙市、湯沢市、潟上市で行いました。
どんな問題か、要点を書きます。 “あきたこまちRにもの申す!” の続きを読む
社会を民主化するにはまず食から情報を民主化しよう!
秋田県、いや日本を代表するお米、「あきたこまち」を放射線育種後代交配種「あきたこまちR」に秋田県が2025年から全量転換方針決定、という事態を受けて、秋田県に7月28日から8月2日まで行ってきました。
3つの学習会を大仙市、湯沢市、潟上市で行いました。
どんな問題か、要点を書きます。 “あきたこまちRにもの申す!” の続きを読む
だから言わんこっちゃない。三井化学が作る稲の品種「みつひかり」が消えるかもしれない。交配不良で十分な品質の種籾が作れなかったからだという。天候不順が理由にされている。「みつひかり」は稲ではめずらしいF1品種。毎回、異種交配させないといけないからタネを作る負荷も通常の固定種よりも高い。気候変動に弱いことが露呈したと言えるかもしれない。
2017年に種子法廃止を決めた理由は種子法があると民間企業が活躍できないからというものだった。その種子法が2018年に廃止され、すでに5年が経とうとしているのに、民間企業が活躍しているという話は聞こえてこない。 “民間企業だけに種子は任せられない” の続きを読む
「なんで『ゲノム編集』食品、反対しているの? 私はそんなもの栽培しないし、確かなモノしか食べないから大丈夫」
それは大事だけど、それだけじゃ十分じゃない。その理由は多数あるけど、その中でも大事なのは「ゲノム編集」でないタネにも影響が及ぼうとしていることだ。
「なんで『ゲノム編集』でないタネにも影響が出るの? 交雑するから?」
交雑の問題も大きな問題なのだけど、それだけじゃない。なぜかというと、普通のタネの遺伝子までが特許が取れるようになってしまって、遺伝子組み換え企業の独占物になりうるからだよ。 “自然なタネまで特許で独占できる「ゲノム編集」” の続きを読む
どうにも現実の表面的な動きにとらわれてもっと大きな波に呑まれてしまうことが多い。僕が主なフィールドとしてきたのは日本の国外の動き。2010年頃から世界で「モンサント法案」と言われる動きがラテンアメリカ、アフリカ、アジアなど世界各地で本格化していて、その動向を追っていたのだけど、2017年日本でも種子法廃止が閣議決定されてしまった。国内の動きは誰かがやってくれるだろうと思っていたけど、結局、追わざるをえなくなった。しかし、問題を詰めていくと、この動きをつかむためには1990年代あたりからの動きを見ないとその本質が見えないことがわかってきた。
2001年の統計では日本の新品種出願数は世界第2位。ところがそれは年々落ちていき、2009年には中国に、2015年には韓国に抜かれている。中国は別格としても他国は毎年、新品種開発する数は順調に増えているのに、日本だけ逆に急速に落ちている。この20年間で半分くらいに落ちてしまった。 “根本的な政策整備が不可欠(種子法・種苗法)” の続きを読む
「みどりの食料システム戦略」を進めるために今国会で成立した「環境と調和のとれた食料システムの確立のための環境負荷低減事業活動の促進等に関する法律」に関わる施行令、つまり、法律を受けて、農水省がこの政策を実施する省令に関するパブコメの締め切りが迫ってきた(5月31日)(1)。 “「みどりの食料システム戦略」パブコメ締切迫る” の続きを読む
この間、世界で大きな食や農のあり方に変化が生まれてきていることをみてきました。戦後、世界に拡大した化学肥料や農薬と種子の3点セットを大きな企業が独占する工業型農業が大きな問題を引き起こし、土壌を破壊し、気候変動を引き起こし、生物多様性や人びとの健康も破壊してきたことに人びとが気がつき始めたことが大きいと思います。そして、生態系を守る農業、有機農業・アグロエコロジーに転換させることで、これらの危機から回復が可能になりますが、めざましい違いが感じられることが、その転換の拡大の後押しとなっています。世界各地から希望に満ちた動きが広がっています。
問題は連鎖します。化学肥料を使うことで土壌の中の微生物との共生がダメージを受け、農薬が不可欠になります。そうした中で作られた種子はやはり化学肥料や農薬の使用なしにはなかなかうまく育ちません。この連鎖を断ち切るために世界が求めだしたのが何かというと、そうしたものを可能な限り、使わずに作られた地域に合った多様なタネです。
“ローカルフード法・条例に向けた動き、5月9日開始!” の続きを読む
今、ケニアで起きていることを見れば、日本で起きていることの本質を理解できる、そして何をすべきかも見えてくるのではないか?
ケニアでは農家が持つタネに代わり、遺伝子組み換え種子を買わされる制度へと変えられようとしている。ケニアの人びとはそれとどう闘っているか見てみよう。 “ケニアの種苗法改正:タネを守ることの意味” の続きを読む
4月1日から改正種苗法が完全実施となるが、この改正がどんな文脈で作られたものなのか、今一度、確認しなければならない。それには日本国内の動きを見るだけではわからない。これは、今、世界で同時進行する多国籍企業による食料システム独占のプロセスの一環なのだ。そして、それを別の視角から見たら、まったく別の展望が見えてくるはずだ。 “グローバルな文脈での種苗法改正が持つ問題” の続きを読む